ケージ下のダクト送風とウオーターピック飲水で鶏舎内臭気を抑制


[要約]

ケージ下にダクトを設置し、鶏ふんに0.5m/sの風を直接送風することにより、ふん堆積に伴う鶏舎内のアンモニア濃度の上昇を無送風時の40%程度に、硫黄化合物濃度も1/5に減少できる。間欠送風(15分ON・15分OFF)によっても同様の効果が認められる。更に、ウオーターピック飲水方式を組み合わせることでアンモニア濃度は大幅に抑制できる。

[キーワード] ダクト、鶏ふん、アンモニア、鶏舎、硫黄化合物、ウオーターピック
[担当] 神奈川畜研・畜産工学部・繁殖工学グループ 
[連絡先] 046-238-4056
[区分] 関東東海北陸農業・畜産草地
[分類] 技術・普及 

[背景・ねらい]

・都市と共存した養鶏経営を行う必要がある。
・鶏舎からの臭気をできるだけ軽減することが肝要である。
・飼養管理の中で臭気軽減を図ることは養鶏経営を継続するために重要な課題である。

[成果の内容・特徴]

  1. 人工気象室(5m x 5m x 2.8m)を用いて、室温33~25℃、湿度自然、換気量2回/時間の条件で、1室30羽の採卵鶏を1段成鶏ケージに収容した。試験開始時に水洗により鶏ふんを取り除き、試験期間中1週間は堆積したままで、ダクト送風と飲水方式の影響を検討した。
  2. ケージの卵受け下にダクト(直径18cm、吹出し径1.5cm、吹出し口間隔24cm)を設置し、鶏ふんに0.5m/secの風を連続して直接送風することにより、毎日の鶏舎内のアンモニア濃度の上昇を1/2程度に抑えることができ、7日間の平均でアンモニアの濃度は無送風の40%程度に抑制できる。また、硫黄化合物濃度も0~1/5に減少できる(図123表1)。
  3. 1日14時間(点灯時間)の送風や間欠送風(15分ON・15分OFF)でも連続送風と同様の抑制効果が認められる(図1表1)。
  4. ウオーターピック飲水方式は水樋方式に比べて鶏舎内アンモニア濃度は1/2程度に抑制できる。また、硫黄化合物では硫化メチルが1/3に抑制できる。(図2表1
  5. ウオーターピック飲水方式にダクト送風を組み合わせることで毎日のアンモニア濃度の上昇は小さく、7日間の平均濃度で80%抑制できる(図2
  6. 送風やウオーターピックの利用により鶏ふん中の水分含量は低下し、ウオーターピック飲水方式にダクト送風を組み合わせると、無送風の1/3以下に低下した。このふん中水分含量低下が、鶏ふん中の微生物の働きを抑え、臭気の発生抑制になったと考えられる。

[成果の活用面・留意点]

 ・夏季の高温時での活用に効果的である。
 ・14時間送風は連続送風に比較して電気量が約40%、間欠送風では約50%節約できる。

[具体的データ]


図3 ケージ下ダクトを取付けた試験ケージ

[その他]

研究課題名

:家畜飼養環境の改善による生産性の向上と臭気発生防除に関する試験

予算区分

:国補 

研究期間

:2000年度

研究担当者

:岸井誠男、引地宏二、倉田直亮

発表論文等

:岸井ら(2001):平成12年度試験研究試験成績書(畜産環境・経営流通・企画調整)資料13-1:31-35


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