肉用鶏のサルモネラ汚染敷料の石灰処理


[要約]

肉用鶏のサルモネラ汚染敷料処理の有効な消毒は、消石灰を敷料に1%添加することで6日後に3%添加では3日後にサルモネラの菌数は、検出限界以下(100cfu/g)になり、サルモネラ汚染の拡大を防ぐことが出来る。

[キーワード] サルモネラ、消石灰、敷料、検出限界
[担当] 三重科技セ・畜産研究部 中小家畜グループ 
[連絡先] 0598-42-2029
[区分] 関東東海北陸農業・畜産草地
[分類] 技術・普及

[背景・ねらい]

サルモネラによる食中毒が急増していることが問題となり飼養管理面を中心とした防除対策がなされているが、肉用鶏出荷後のサルモネラに汚染された敷料の消毒については確立されておらず、そのまま農地に還元されているのが実情である。汚染敷料は、適切に処理されないと土壌中にサルモネラが長期に生存するため再汚染が懸念されるので、その処理対策を検討する。

[成果の内容・特徴]

  1. サルモネラの菌数は、敷料(65日齢)に消石灰を5%添加すると1日後、3%では3日後、1%では6日後から検出限界以下となる。生石灰添加では、5%添加は3日後から、1および3%は6日で検出限界以下となる。 また、添加区は7日後の増菌培養でも検出されない(表1)。
  2. 消石灰区・生石灰区とも濃度が高いほど、高いpH値となる。消石灰では、5%添加で6日後まで11.3以上を維持するが、1および3%では添加直後以外は大きな差を認めない。
    生石灰では、添加直後には濃度が高いほど差は認められたが、添加1日後からは濃度における差を認めない(表2)。
  3. 消石灰区・生石灰区とも濃度が高いほど添加直後のアンモニアの発生は高濃度であるが、いずれも添加1日後から激減する(表3)。

[成果の活用と留意点]

  1. サルモネラ汚染敷料の処理は扱いやすい消石灰を3%添加後3日間、1%では6日間置いてから農地に還元すれば再汚染の確率は低くなる。
  2. 農地へ還元する場合アルカリ性が高くなり耕種作物の生育に悪影響を及ぼすので土壌のpH値を調べる必要がある。

[具体的データ]

[その他]

研究課題 :地域特産鶏肉・鶏卵の安全性確保のためのサルモネラ汚染防止技術の確立
予算区分 :国補(先端技術等地域実用化研究促進事業(農林水産新技術実用))
研究期間 :1999~2001年度
研究担当者 :伊藤英雄、巽俊彰
発表論文等 :1)伊藤・巽(2001)鶏病研報37(3):191-194
  2)第35回東海北陸地域鶏病技術研修会(2000年11月)で発表

目次へ戻る