トウフ粕を利用した肉牛肥育用フレーク形状飼料の製造


[要約]

生トウフ粕を40%含む肉牛肥育用配合飼料(水分40%)を二軸式エクストルーダを用いて加熱、加圧し、排出部分で蒸気状に水分を放出させることで水分24%のフレーク形状飼料が調製できる。また、フレーク形状であるため送風、通風することで水分が蒸散し、低水分の長期保存可能な製品が得られる。

[キーワード] 二軸式エクストルーダ、トウフ粕、フレーク形状
[担当] 三重科技セ・畜産研究部・大家畜グループ
[連絡先] 0598-42-2029
[区分] 関東東海北陸農業・畜産草地
[分類] 技術・参考 

[背景・ねらい]

トウフ粕を利用した流通可能な効率の良い肉牛用飼料を開発するため、二軸式エクストルーダを用いて肉牛肥育用TMRのペレット成型加工を試みたが、加工時の加圧、摩砕により有効繊維長が確保できず採食量が低下し、水分も減少させることができず保存性が悪く実用的な製品とはならなかった。そこで、稲ワラ等の繊維質飼料を除いてトウフ粕を利用した流通可能な配合飼料の加工をしようとし、加圧、加熱時のエネルギーを水分の蒸散に利用して保存性を向上させる製造方法を試みた。

[成果の内容・特徴]

  1. 二軸式エクストルーダのスクリューパターンの工夫、180度の加熱、投入量の調整とペレット成型時に用いる先端部のダイを除去し加熱、加圧した飼料を直接解放状態で排出することにより、TDN68%の配合飼料をフレーク形状に加工できる(表1)。しかし、TDN72%の配合飼料では澱粉質が多く繊維質が低いため粘状となり、フレーク形状が維持できない。
  2. 加熱、加圧されたものが排出口で急激に放出される時に多量の水蒸気が発散し、投入時の40%の水分が成形排出時には24%となる。ただし、単位時間あたりの水分発散量は一定であるため、投入量が増加すれば排出される製品の水分は上昇する(図1)。
  3. 排出時の製品温度は90度と高くそのまま放置しても水分は低下するが、フレーク形状であるため排出直後より風に当てることで水分の蒸散を助長でき、2時間の送風後の水分は約20%まで低下する(図2)。また、その製品を通風可能なコンテナに入れ放置しておくと、多湿時以外では水分15%以下に低下する。
  4. カビ発生の指標となる水分活性は、排出30分後の水分23%のものでは0.88と高くカビの発生が懸念されるが、放置をして15%の水分となったものでは水分活性は0.75と下がり長期保存可能な状態となる(表2)。

[成果の活用面・留意点]

  1. 梅雨時等の多湿状態が続くと乾燥が進まずカビの発生が懸念されるため、排出後に早期に水分を発散させる装置の工夫が必要となる。
  2. フレーク形状にならないTDNが72%の配合ではモミガラ等の繊維質飼料を加えて成形特性を確保する必要がある。

[具体的データ]

表1 配合割合と成分量

TDN68・72は風乾物当たりの値


図1 原料の投入量とフレーク状飼料の排出時の水分含量


図2 送風の有無による排出後のフレーク状飼料の水分含量

表2 フレーク状飼料の水分含量と水分活性

[その他]

研究課題名

:食品廃棄物の家畜飼料へのリサイクル技術の確立

予算区分

:県単

研究期間

:2001年度

研究担当者

:山田陽稔、平岡啓司、北川強司、山際健

発表論文等


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