赤玉鶏の短期絶食処理による卵殻色の改善並びに肉斑の低減化
[要約]
50週齢時に体重減少率が20%程度の短期絶食処理をすることにより、産卵性を損なうことなく、卵殻色の改善や肉斑面積の低減ができる。
| [キーワード] |
赤玉鶏、短期絶食処理、卵殻色の改善、肉斑面積の低減 |
| [担当] |
愛知農総試・養鶏研究所・飼養研究室 |
| [連絡先] |
0561-62-0085 |
| [区分] |
関東東海北陸農業・畜産草地 |
| [分類] |
技術・参考 |
[背景・ねらい]
消費者ニーズが多様化する中、鶏卵の差別化を図るため、赤玉鶏の飼養羽数も増加する傾向にある。しかし、その卵殻色が日齢が進むにつれ、淡くなり、商品化率が低下すること、また、肉斑の発生頻度が高いことが問題視されている。そこで、これらの問題を解決するための飼養管理技術について検討した。
[成果の内容・特徴]
- 試験1(体重減少率の検討)
5月餌付けの赤玉鶏512羽を用い、50週齢時に体重減少率が0%、15%、20%、25%の4区を設け、産卵性、卵殻色、肉斑等への影響について検討した。
- 50週齢時(5月下旬)の体重減少率はそれぞれ14.7%、19.9%、22.8%で、絶食日数はそれぞれ5日、8日、11日であった(表1)。
- 80週齢までの産卵成績はどの試験区も対照区とほぼ同等の成績が得られ、破卵率も減少した。その結果、1羽当たりの収益はすべての試験区で対照区に比べ、優れ、特に20%減区、25%減区が優れた(表1)。
- いずれの試験区においても絶食後、L値(明度)の減少及びa値(赤色度)の増加が認められ、L値が60以上の発生割合は20%減区が最も少なかった(表1、図1)。肉斑面積は絶食後、いずれの区でも減少する傾向が認められ、絶食期間が長いほどその傾向は顕著であった(図3)。
- 試験2(絶食実施週齢の検討)
9月餌付けの赤玉鶏384羽を用い、対照区及び50週齢時に体重減少率が20%、60週齢時に体重減少率が20%、25%の4区を設け、産卵性、卵殻色、肉斑等への影響について検討した。
- 50週齢時(9月中旬)の体重減少率は19.4%、60週齢時(11月下旬)の体重減少率は20.6%、24.0%で、絶食日数はそれぞれ9日、7日、10日であった(表1)。
- 80週齢までの産卵成績はどの絶食区も対照区とほぼ同等の成績が得られ、破卵率も対照区より少なくなる傾向を示し、1羽当たりの収益は50- 20%減区が最も高く、以下60-25%減区、60-20%減区、対照区の順であった(表1)。
- いずれの試験区においても絶食後、L値(明度)の減少及びa値(赤色度)の増加が認められ、その傾向は50-20%減区がより顕著であり、L値が60以上の発生割合は 50-20%減区が最も少なかった(図2、表2)。肉斑面積は絶食後、いずれの区でも減少する傾向が認められた(図4)。
- 以上のことから、絶食を実施する週齢及び体重減少率としては50週齢時に体重減少率20%程度まで絶食するのが適当と考えられた。
[成果の活用面・留意点]
- 実施に当たっては同じ体重減少率を得る絶食期間が季節により異なってくるため、実際に体重を計り、実施することが必要である。
[具体的データ]





[その他]
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研究課題名
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:赤玉鶏の肉斑の発生及び卵殻色退色防止技術の確立
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予算区分
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:県単
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研究期間
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:1998~2000年度
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研究担当者
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:大口秀司、山本るみ子、美濃口直和、花木義秀
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発表論文等
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:なし
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