アズマネザサの飼料価値
[要約]
アズマネザサ葉部の粗蛋白質及びDCP含量は、稲ワラの5倍程度である。乾物消化率及びTDNは、同程度かやや低い。乾物消化率及びTDNは、季節の推移とともに低下する傾向にあり、粗蛋白質は増加する傾向にある。
| [キーワード] |
アズマネザサ、飼料価値、乾物消化率、TDN、DCP |
| [担当] |
茨城肉牛研・飼養技術研究室 |
| [連絡先] |
0295-52-3167 |
| [区分] |
関東東海北陸農業・畜産草地 |
| [分類] |
技術・参考 |
[背景・ねらい]
関東以北における放牧地は、アズマネザサの侵入が多く雑草化している。そこで、アズマネザサを有効利用する目的で、飼料資源としての価値を把握するために、刈り払い時期を変えた場合及び継続して放牧を続けた場合における、アズマネザサ葉部の飼料成分及び乾物消化率について調査する。
[成果の内容・特徴]
- 刈り払い当年の葉部の飼料成分は、5月刈り区と放牧区でほぼ同等になり、ナイロンバッグ法で求めたTDN及びDCPも5月刈り区と放牧区でほぼ同等になる。乾物消化率は、5月刈り区で高い傾向にある。8月刈り区の飼料成分は、新筍の発生は僅かだが各成分値は高くなっている。(表2)
- 刈り払い当年葉部のDCP及びTDNについて稲ワラと比較したところ、DCPは5月刈り区、放牧区ともに稲ワラの5倍程度である。TDNは5月刈り区の8月と放牧区の6月では稲ワラと同程度であるが、5月刈り区の9月以降と放牧区の8月以降にそれぞれ稲ワラより低くなる。(表2)
- 刈り払い翌年葉部の飼料成分及び乾物消化率は、各刈り払い区、放牧区ともほぼ同等になる。(表3)
- 季節推移は、粗蛋白質が増加する傾向にあり、乾物消化率が低下する傾向にある。(表2,表3)
- 飼料成分は、稲ワラと比較して粗蛋白質が5倍程度多くNFEは低い。乾物消化率は、5~6月には稲ワラと同程度であるが、8月以降は低くなる。(表2,表3)
[成果の活用面・留意点]
- アズマネザサが優占した放牧草地における摂取栄養量の推定に用いることができる。
- TDN、DCP、乾物消化率の数値は、粉砕した試料の成績なので、実際の放牧場面では分析値より低くなることが考えられる。
- 新筍発生状況、乾物生産量等については、別途報告する。
[具体的データ]



[その他]
| 研究課題名 |
:放牧草地に発生したアズマネザサのコントロール技術に関する試験
放牧草地に発生したアズマネザサの生態調査 |
| 予算区分 |
:県単 |
| 研究期間 |
:1998~2002年度 |
| 研究担当者 |
:茨田 潔、小笠原好教、矢口勝美、関 正博 |
| 発表論文等 |
:茨田(2001)茨城畜セ研報31:133-139 |
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