桑茶用の桑収穫および製造方法


[要約]

効率的な桑茶用桑収穫は、あらかじめ枝条を地上50cmで切り揃えて、そこから発芽、伸長した新鮮な桑葉を可搬式茶摘機によって収穫する。桑茶の製造では、既存の製茶方法を活用して桑葉に適した蒸し、精揉工程等を導入して製造する。

[キーワード] 桑茶、桑収穫、製造方法
[担当] 群馬蚕試・栽桑育蚕部・栽桑環境課
[連絡先] 027-251-5145
[区分] 関東東海北陸農業・関東東海・流通加工
[分類] 技術・参考

[背景・ねらい]

桑葉は、数年前から健康保持、健康増進素材として、その利用が検討されている。近年は健康志向が強く、桑のもつ効能に着目して、桑茶等の製造、販売が試みられている。桑茶の製品化では、販売に向けたより良質で生産性の高い方式が望まれている。
そこで、蚕の人工飼料原料として製造されている桑葉乾燥方法を活用して、既存の製茶施設での桑茶製造方法を確立する。

[成果の内容・特徴]

  1. 使用桑葉は、枝条上部の新鮮な葉を利用するため、地上50cmで春切りした桑園を設定して、古条から萌芽した約30cm新梢を年4回前後収穫する。収穫法は、図1に示した可搬式茶摘機を利用して収穫(図2)すると、10a当たり1.3~1.5時間と能率的である。
  2. 収穫された桑葉は、枝や葉柄が含まれるので、1~2cmに切断して(図3)、条や葉柄をなるべく除いたものを桑茶製造に用いる。
  3. 蒸し条件は、茶の製造より弱く、蒸気圧を0.01~0.02MPa程度が適正で、接触時間は40~45秒、やや蒸し葉に粘り気が感じられる程度とする(図4)。
  4. 蒸し後の桑葉には粘りが生じるので、粗揉、中揉工程は、投入量を茶の2~3割程度控えることが、その後の工程が能率的である。
  5. 精揉は、茶同様十分よりをかけ、製品化を高める(図5)。
  6. 透気乾燥工程は、茶同様、葉の含水率が5%程度を目安に乾燥する。乾燥温度は80℃を上回らないことが品質面から大切である。

[成果の活用面・留意点]

  1. 製茶施設を活用し、桑茶の生産ができる。
  2. 桑茶を微粉末加工を加えることにより、多様な食品素材に活用が期待できる。
  3. 枝、葉柄の分離除去に、風選方式の選別機を導入して、桑葉切断後に分別すると効果が得られる。
  4. 桑葉は収穫後なるべく早めに調製処理する。

[具体的データ]

1.能率的な桑茶用桑葉収穫法

      図1可搬式茶摘機 OCHIAI V8X1


図2可搬式茶摘機による新梢収穫


     図3桑葉切断
     (1~2cm幅)

         ↓


     図4蒸し
     (蒸気圧0.01~0.02MPa、40~45秒)
                   ↓

             粗揉・中揉工程
          (投入量は2~3割控える)

                   ↓

 透気乾燥工程 80℃ ← 精 揉
 (仕上がり水分率5%)

      ↓


     図5精揉仕上げされた桑茶

[その他]

研究課題名 :桑の多用途生産技術と生産物の有効利用に関する研究
予算区分 :県単
研究期間 :1999~2001年度
研究担当者 :町田順一、清水健二
発表論文等 :なし

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