遺伝子導入率の高いキク系統の選抜
[要約]
不定芽形成能の高いスプレーギク系統を用いることで、遺伝子導入率は15.0%に向上する。
| [キーワード] |
スプレーギク、遺伝子導入、導入効率 |
| [担当] |
愛知農総試・生物工学部・細胞工学研究室、花き研究所・育種研究室 |
| [連絡先] |
0561-62-0085 |
| [区分] |
関東東海北陸農業・関東東海・生物工学 |
| [分類] |
科学・参考 |
[背景・ねらい]
キクでは遺伝子導入効率があまり高くなく、実用品種を育成するための障害となっている。導入効率の向上には、不定芽形成能の高い系統の選抜、導入ベクターの改良、導入条件の改良などが考えられる。そこで、導入効率に最も大きく影響すると考えられる不定芽形成能について比較検討し、導入効率の向上を図る。
[成果の内容・特徴]
- 当場で育成したスプレーギク20系統の花梗切片を培養し、不定芽形成率の高い5系統を選抜する。
- 5系統の茎切片を培養すると、これらの系統は‘秀芳の力’よりも不定芽形成が早く、形成率も高い(図1)。また、茎切片当たりの不定芽数も多い(図2)。
- No.15は不定芽形成が最も早く、不定芽形成率と茎切片当たりの不定芽数も優れる。
- アグロバクテリウム法によってGUS遺伝子の導入を行うと、No.15は‘秀芳の力’よりも不定芽形成が1週早く、不定芽形成率も‘秀芳の力’を大きく上回る(図3)。
- 培養11週後における遺伝子導入率は、No.15が15.0%、‘秀芳の力’が葉切片で1.7%と明らかにNo.15が優れる(表)。
- 全ての遺伝子導入個体でGUS遺伝子の発現がみられる。
[成果の活用面・留意点]
- No.15は短期間に多数の遺伝子導入個体を作出できるので、遺伝子導入系の実験材料として利用できる。
- No.15は観賞性も優れているので、遺伝子導入個体を育種母本として利用できる。
[具体的データ]




[その他]
| 研究課題名 |
:外来遺伝子導入による病害抵抗性植物の育成 |
| 予算区分 |
:県単 |
| 研究期間 |
:1997~2001年度 |
| 研究担当者 |
:長谷川徹、真子伸生、大石一史 |
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