カラーピーマン品種の果実生育特性


[要約]

カラーピーマンの開花期から成熟期までの積算温度は8月開花で1,200~1,400℃で、日平均気温が20~25℃では60~75日で収穫に至る。盛夏期には、高温・多湿の影響を強く受け、果実の肥大低下や着果不良による収量低下が起きやすい。

[キーワード] カラーピーマン、成熟積算温度、高温、多湿、収量低下
[担当] 神奈川農総研・生物資源部
[連絡先] 0463-58-0333
[区分] 関東東海北陸農業・関東東海・野菜
[分類] 技術・参考

[背景・ねらい]

近年、カラーピーマンは消費者ニーズをとらえた品目として横浜・川崎地区の直売農家を中心に普及し始めている。栽培は主に露地で行われるため、海外で利用されている品種や栽培法をそのまま適用できないことから、県内の露地栽培に適した品種の選定と栽培法の確立が急務となっている。そこで、有望品種の選定に先立ち、一般に流通しているBell・Blocky型、大果系のLamuyo型、および近年注目されつつある長くさび型の3種の果実タイプに着目し、それぞれの代表的な品種についての果実の成熟、肥大および着果に関する生態特性を解明する。

[成果の内容・特徴]

  1. 果実の開花から成熟までの積算温度は5月開花の場合1,300~1,750℃、8月開花の場合1,200~1,400℃が必要である。大果系品種ほど長い日数と多くの積算温度を要し、5月開花と8月開花との成熟積算温度較差が大きい(表1図1)。
  2. 一果重は、同一品種でも収穫時期で異なり、成熟日数と正の高い相関関係がある(図1)。
  3. 夏期の果実肥大低下は、平均気温が高いことで、果実が十分肥大しないうちに、成熟に至ることが原因である(表1図1)。
  4. 夏期にはいずれの品種も収穫果数が低下する。収穫果数が低下する時期の開花日を積算温度から推定すると、最低気温が18℃以上で最低湿度が80%を越える時期と一致する(図2)。このことから、夏期の収穫果数の低下は、開花期における降雨等による高温・多湿によって受粉が妨げられておこる落花等による着果障害が原因である。

[成果の活用面・留意点]

  1. 露地栽培に適した品種の選定や栽培法構築の参考資料として活用できる。

[具体的データ]

[その他]

研究課題名 :露地(トンネル)栽培におけるカラーピーマン品種比較
予算区分 :県単
研究期間 :1996~2001年度
研究担当名 :大矢武志

目次へ戻る