枝垂れ樹型のサルスベリ新品種「ディア ウィーピング」


[要約]

「ディア ウィーピング」は、赤紫色の花と緩やかに枝垂れる樹型が特徴で、在来のサルスベリ品種に較べうどんこ病に罹りにくい。すでに導入普及している枝垂れ性の白花品種「アコマ」と組み合わせた流通利用が期待される。

[キーワード] サルスベリ、新品種、ディアウィーピング、枝垂れ樹型、赤紫色花
[担当] 神奈川農総研・生物資源部
[連絡先] 0463-58-0333
[区分] 関東東海北陸農業・関東東海・花き
[分類] 技術・普及

[背景・ねらい]

サルスベリは夏を彩る花木として古くから親しまれ、近年は庭園樹以外に街路樹としての利用も増えている。しかし、現在流通利用されているサルスベリの多くはインディカ種の園芸品種でうどんこ病に弱い。そこで、すでに普及しているうどんこ病抵抗性サルスベリ品種に加え、新たな花色や樹型を有する新品種を育成する。

[育成経過の内容・特徴]

  1. 育成経過
    1. 1992年3月に播種した、市販一才性紅花品種(‘相武紅’と命名)の自然実生個体の中から、枝垂れ樹型で濃赤紫花色の個体を選抜した。
    2. 原木及び栄養繁殖苗を供試し特性調査を継続したところ、各特性が安定していることを確認した。
    3. 2001年に「ディア ウィーピング」と命名し、6月25日に品種登録の申請を行った。
  2. 品種の特性
    1. 樹型は枝垂れ樹型で樹勢は比較的弱く、幹及び前年枝の色は淡茶色である。分枝性は中程度で、枝は細く節間長は中庸。葉は広披針形全縁で波打は無く、色は濃緑色でやや細い(図1および表1:一部データー省略)。
    2. 花房長は中庸で幅は狭い。花は一重で大きさは中程度、花色は鮮赤紫の単色6弁で香りは殆ど無い(図2および表1)。
    3. 開花始めは7月上中旬で比較的早く、開花期間も長い。(表2
    4. サルスベリ(インディカ種)品種の中ではうどんこ病に罹りにくく、露地栽培で薬剤防除は不要である。(表2

[成果の活用・留意点]

  1. 枝垂れ樹型のため、スタンダードの傘づくりに仕立てるためには、目的の樹高に達するまで主枝を支柱に誘引する。樹高は挿し木3年畑定植2年で2m程度まで養成可能。
  2. 神奈川県の勤務発明品種のため増殖には許諾契約が必要。

[具体的データ]

[その他]

研究課題名 :かながわらしい特産品の開発
 交雑・選抜育種による新品種の育成
 サルスベリ新品種の育成
予算区分 :県単
研究機関 :2000年度(1986年~)
研究担当者 :堀越禎一
発表論文等 :品種登録出願中(2001年6月25日、第13597号) 
 神奈川農総研ホームページhttp://www.agri.pref.kanagawa.jp/nosoken/nosoken.asp

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