輪ギクの切花長短縮による短期栽培


[要約]

輪ギクの切花長を60cm程度として短期栽培すると、在圃期間が20~30日短縮できる。短縮日数は品種・作型により異なるが、年間では0.5作程度作付回数が増加できる。短く生産しても切花上部のボリュームおよび日持ちには問題ない。

[キーワード] 輪ギク、短期栽培
[担当] 静岡県農業試験場・園芸部
[連絡先] 0538-36-1555
[区分] 関東東海北陸農業・関東東海・花き
[分類] 技術・参考

[背景・ねらい]

輪ギク生産では長さ90cmの切花を基本として生産しているが、実際の利用場面では50cm以下の長さに切り戻して利用されることが多い。切花長が短くても品質低下を起こさなければ栽培期間を大幅に短縮できる。そこで主要品種について短期栽培を行い、短縮できる日数を調査し、品質を低下させない栽培方法を開発する。

[成果の内容・特徴]

  1. 「精雲」、「岩の白扇」の無摘心栽培では、栄養生長期間をそれぞれ2週間、4週間にすると切花長60cm以上が確保できる。これにより、それぞれ18日、25日程度在圃期間を短縮できる。また「精雲」においてはソイルブロックで育苗した大苗を用いることで、より期間短縮が図られると共に、ボリュームの改善が図られる(表1)。
  2. 同様に、「秀芳の力」の無摘心栽培では、5月下旬作型では20日程度、3月下旬作型では30日近く在圃期間が短縮できる(表1)。
  3. 短期栽培(草丈60cm)と慣行栽培(草丈90cm)の上部50cmに揃えた切り花品質はほぼ同等である。なお、この場合切花上部50cmの重さは品種間差はあるが40~45g以上となる(表1図1)。
  4. 活け花後の品質・日持ちは、活ける時の長さが同じであれば、調整後の重さと相関があり、切花長あるいは栽培期間の長さとは関係がない(表2図2)。
  5. 短期栽培により1作あたりの在圃期間は2割程度短縮できるため、年間0.5作程度の作付け回数の増加と同時に、出荷調整の省力化が期待できる。

[成果の活用面・留意点]

  1. 現行の出荷規格による市場のセリ売りでは今のところ有利販売はできないため、独自の販路が必要である。
  2. 切花長60cm以下になるように栽培すると、摘蕾など腰を曲げて行う作業が増え、作業性に若干の支障を生ずる場合がある。

[具体的データー]

[その他]

研究課題名 :輪ギクの切り花長短縮による短期栽培技術の確立
予算区分 :県単
研究期間 :1999~2000年度
研究担当者 :本間義之
発表論文等

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