「コシヒカリ」の適正籾数確保のための生育指標


[要約]

「コシヒカリ」の適正籾数を確保するための、生育初期からの生育時期別の生育指標を策定した。生育の早い時期から生育量に対応した栽培管理をとることで、高品質・良食味米生産が図られる。

[キーワード] コシヒカリ、適正籾数、生育指標
[担当] 新潟農総研・作物研・栽培科(栽培・品質)
[連絡先] 0258-35-0047
[区分] 関東東海北陸農業・北陸・水田畑作物
[分類] 技術・普及

[背景・ねらい]

新潟県における「コシヒカリ」の高品質・良食味米生産のための適正籾数は平方メートル当たり28,000粒としている。そこで、生育の早い時期からの適正籾数を確保するための生育指標を定めることにより、「コシヒカリ」の高品質・安定生産に役立てる。

[成果の内容・特徴]

  1. 「コシヒカリ」の玄米タンパク質含有率を目標の6.0%とするためには、籾数を平方メートル当たり28,000粒程度に抑え、出穂期の葉色値(SPAD値)を33以下にする必要がある(図1)。また、1穂籾数は80粒以下が適当である。
  2. 年次により異なる生育の進みを暦日で揃えるため、6月10日および6月20日の生育量は、その時点の平方メートル当たり茎数を葉数で除した値を補正茎数として用いる。
  3. 標準的な穂肥の施用で適正籾数が確保できる生育指標を表1に示す。6月10日の適正生育量は補正茎数で40~45である。この値より大きい過剰生育の場合は、中干しを強く行い生育制御に努める。
  4. 幼穂形成期の茎数は平方メートル当たり460~500本が適正で、これを超える場合は穂肥量を減量し、籾数を抑制する(表2)。

[成果の活用面・留意点]

  1. 栽培管理は「水稲栽培指針」(新潟県農林水産部、2002年)に従う。
  2. 穂肥は硫安を出穂18日前と10日前に施用した。
  3. 1999年のような夏季過高温年は有効茎歩合が低めになり、この指標は適用できないので、気象予報により適用を判断する。

[具体的データ]

[その他]

研究課題名 :コシヒカリの高精度食味評価法と高品質・良食味米生産技術の確立
予算区分 :県単特別
研究期間 :1998~2000年度
研究担当者 :佐藤徹、有坂通展、水沢誠一、齋藤祐幸
発表論文等 :1)佐藤徹ら (2001) 北陸作物学会報36:59-61

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