球根腐敗病、微斑モザイク病に強い赤紫色のチュ-リップ新品種「ありさ」


[要約]

1979年に交配を行い、花色が赤紫色のチューリップ「ありさ」を育成した。球根腐敗病、微斑モザイク病に強く、茎葉が強健で草姿はボリューム感があり、12月出し促成栽培でも全株開花することから、花壇植え、切り花生産に適する。

[キーワード] チューリップ、赤紫色、ありさ、球根腐敗病、微斑モザイク病
[担当] 富山農技セ・野菜花き試験場・花き課
[連絡先] 0763-32-2259
[区分] 関東東海北陸農業・北陸・野菜花き
[分類] 技術・普及

[背景・ねらい]

花色が赤紫色で、茎葉が強健な花壇・切り花栽培向け品種の育成を目標とした。

[成果の内容・特徴]

  1. 育成経過
    1979年、花色が藤桃色で茎葉強健な「ドンキホーテ」を種子親、促成適応性のある「ベンバンザンテン」を花粉親とした交配によって得られた実生栄養系の中から選抜した。1999年から2001年までの3年間、系統適応性検定試験に供した結果、優良と判定された。
  2. 特性の概要
    1. 露地での開花期は4月下旬。花色は赤紫色で周縁は明赤紫色。咲き進んでも円筒型の花型が乱れず、茎葉も強健で草姿はボリューム感があることから、花壇植えに適する(図1表1)。
    2. 球根収穫期は6月中旬。主球の肥大性、分球性ともによく、安定した球根生産ができる(表2)。
    3. 12月出し促成栽培では、12月中旬に全株開花し、ボリューム感のある切り花が生産できる(表3)。
    4. 病害抵抗性検定の結果、球根腐敗病については極強品種である「ハルクロ」より腐敗球率が低く、微斑モザイク病については感染が見られない「バルセロナ」と同程度に感染株率が低いことから、両病害に対してはともに強いと判定される(表4)。

[成果の活用面・留意点]

  1. 球根生産では日本海側一帯のチュ-リップ球根生産地全域、促成栽培ではチュ-リップ切り花生産地全域にそれぞれ適する。
  2. モザイク病(TBV)罹病株は健全株の赤紫色の花色がわずかに色濃くなる程度であり、見分けにくいので抜き取り作業は厳重に行う。

[具体的データ]

図1「ありさ」

[その他]

研究課題名

:チューリップ新品種の育成

予算区分

:指定試験

研究期間

:1979~2001年度

研究担当者

:根津光也、天野正之、浦島修、今井富士夫、平田良樹、馬田雄史、川田穣一、國重正昭、岡崎桂一、村上欣治、辻俊明、木津美作絵、飯村成美、今井徹

発表論文等

:なし


目次へ戻る