簡易に操作できる営農計画作成ソフトウエア


[要約]

既存の営農計画支援システム(FAPS)を改良し、簡易な入力画面と経営指標データファイルを装備した操作の容易なパソコン用ソフトウエアを作成した。これにより、新規就農者やパソコンの初心者であっても容易に営農計画を作成できる。

[キーワード] 営農計画、パソコン、ソフトウエア、FAPS、操作性
[担当] 福井農試・作物・経営部・地域営農研究グループ
[連絡先] 0776-54-5100
[区分] 関東東海北陸農業・北陸・経営作業技術
[分類] 技術・普及

[背景・ねらい]

新規就農者をはじめとする多くの農業者は、作付計画の妥当性の検討や経営改善計画の作成に役立つ、簡易な農業経営シミュレーションシステムを求めている。そこで、データ入力や操作が容易で、初心者でもすぐに利用できるパソコン用ソフトウエアを開発する。

[成果の内容・特徴]

農林水産省で開発された営農計画支援システム(農業技術体系評価・計画システム FAPS)をベースとして、データの入力・修正が容易な営農計画作成ソフトウエアを表計算ソフト(Excel)のマクロプログラムを用いて作成した。本システムは入力ブックと計算ブックから構成され、前者では経営基本条件と営農プロセスデータの設定および後者へのデータ転送を行い、後者ではFAPSの機能を利用し計算と結果の分析を行う(図1)。なお、本システムはFAPSの入門的側面を持つことから、FAPS簡易入力システム(EzFAPS)と呼ぶ。本システムの特徴点および操作上のポイントは以下のとおりである。

  1. データの入力を、経営基本条件を設定する入力・操作メニューシート(図2)と、作物・作型毎の収支・労働時間データ(以下、営農プロセス)を設定する営農プロセス台帳シート(図3)の2枚のシートだけで行うことができる。なお、FAPSで同じデータを入力するには、経営基本条件で4シート、営農プロセスでは組み込むプロセス数のシート数(10プロセスなら10シート)、さらに3つの操作用メニューシートが必要である。
  2. 営農プロセス台帳シートでは、作物・品種別の10aあたり費用、収益、労働時間のデータを利用者が事前に準備して入力することになっているが、準備できない場合は、システム内の別シート(インポート可能営農プロセス台帳シート)(図1)にある標準作型等の経営指標データファイルを利用できる。
  3. 試算分析メニューで試算面積を入力すると、FAPSの機能を介して所得目標の達成値、労働時間のグラフ、土地利用状況などの結果が示される(図4)。また入力・操作メニュー(図2)の数理計画分析の自動計算と最適解表示を実行することで、営農プロセス・作付面積の組み合わせ解と結果数値が同様に表示される。

[成果の活用面・留意点]

  1. 本システムの利用にあたっては、農業技術体系評価・計画システムFAPSのユーザー登録が必要である。詳しい操作方法についてはマニュアルを参照してほしい。
  2. 県等が所有する標準作型等の経営指標データを、インポート可能営農プロセス台帳シートに整理することにより、これらのデータを有効に営農計画作成に活用できる。
  3. 就農後数年程度の新規就農者や技術データの蓄積の少ない農業者が本システムを利用する場合の手順は次のとおり。(1)標準作型の営農プロセスを組み込む。(2)土地・労働力等データを入力する。(3)現状の作付面積で試算分析をする。(4)経営実態に合致するよう農繁期の労働時間や収益項目データを修正する。(5)計画している作付面積で試算分析を行い、労働時間や予想所得をチェックする。
  4. 簡易なシステムにするため、FAPSで可能であった機械作業リスクの分析は行えない。

[具体的データ]

[その他]

研究課題名

:新規就農者の経営計画策定手法の開発

予算区分 

:県単

研究期間 

:1998~2001年度

研究担当者

:前川英範、山田正美(現農林水産部農産園芸課)、小島佳彰

発表論文等

:なし


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