圃場における褐色米病原菌の推移・分布
[要約]
2000年の福井県で褐色米を多発させたAlternaria alternataは、主にイネ葉身先端部に生息し、イネの生育が進むにつれて菌密度が高くなる。
| [キーワード] |
褐色米、Alternaria alternata、イネ葉菌密度 |
| [担当] |
福井農試・生産環境部・病理研究グループ |
| [連絡先] |
0776-54-5100 |
| [区分] |
関東東海北陸農業・北陸・生産環境 |
| [分類] |
科学・参考 |
[背景・ねらい]
北陸地域では褐色米の発生によって品質低下することがある。褐色米はイネやイネ科雑草の枯れ葉上で形成された病原菌胞子が開花中の穎内に落下し、感染するとされている。圃場における褐色米病原菌の推移を明らかにし、防除対策の資料とする。
[成果の内容・特徴]
- 2000年福井県坂井郡において多発生した褐色米からは、Alternaria alternataの分離率が高く、これまで分離率が高かったA. padwickiiによるものは少なかった(表1)。
- A. alternata、Curvularia属菌による褐色米は畦畔沿いだけでなく、水田中央部でも発生が多かった(表1)。
- A. alternata、Curvularia属菌、Phoma属菌はイネやイネ科雑草の枯死葉だけでなく、出穂期の成葉にも生息する(表1、表2)。
- A. alternataは、幼穂形成期頃からイネ葉身に生息し、イネの生育ステージが進むにつれて、上葉での菌密度は高くなる(表2)。
- A. alternata、A. padwickii、Curvularia属菌は主に葉身先端部に生息し、Phoma属菌は葉身にほぼ均一に生息する(表3)。
[成果の活用面・留意点]
- 発生予察技術確立および防除技術確立の基礎資料となる。
- 病原菌のイネ葉身から籾への感染は、菌密度だけでなく開花期の気象条件など他の要因が関与している可能性がある。
[具体的なデータ]



[その他]
| 研究課題名 |
:福井県坂井郡における褐色米の発生状況と原因 |
| 予算区分 |
:発生予察 |
| 研究期間 |
:2000~2001年度 |
| 研究担当者 |
:本多範行、岡本 博 |
| 発表論文等 |
:本多ら(2001)日本植物病理学会報67(2):194-195(講要) |
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