出荷前6ヵ月間の大麦およびトウモロコシ給与は肉質・脂肪質に差はない


[要約]
黒毛和種去勢牛7頭を用いて、出荷前6ヵ月間の大麦圧扁とスチームフレークトウモロコシ給与による発育、飼料摂取量、枝肉成績および蓄積脂肪の脂肪酸組成に差は見られない。

[キーワード]ウシ、黒毛和種去勢牛、出荷前6ヵ月間、大麦、トウモロコシ給与、脂肪酸組成

[担当]群馬畜試・牛飼養技術グループ
[連絡先]電話027-288-2222
[区分]関東東海北陸農業・畜産草地(大家畜)
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
 トウモロコシを給与すると大麦給与時に比べ蓄積脂肪中のリノール酸およびオレイン酸の割合が高くなり、脂肪融点が低くなることが報告されている。しかし、穀類の給与期間と脂肪酸組成との関係についての研究は少ない。
 そこで、出荷前6ヵ月間における穀類の違いが黒毛和種去勢牛における産肉性および肉質に及ぼす影響について検討する。

[成果の内容・特徴]
供試牛は20ヵ月齢の黒毛和種去勢牛7頭を用い、出荷前6ヵ月間市販の後期配合飼料(TDN70.0%、DCP11.0%)に大麦圧扁を30%混合給与する区(大麦区・n=4)とスチームフレークトウモロコシを30%混合給与する区(コーン区・n=3)の2試験区を設定した。
 試験期間は180日間とし、26ヵ月齢でと畜した。濃厚飼料は飽食給与、粗飼料(切断稲ワラ)は1日1頭当たり1kgの制限給与とした。
1. 出荷時体重および1日当たり増体量(DG)は大麦区687.8kg、0.73kg、コーン区688.3kg、0.76kgとなり、穀類の違いによる発育の差は見られない(表1)。
2. 1日1頭当たりの濃厚飼料および粗飼料摂取量にも差は見られない(図1)。
3. 皮下脂肪および筋肉内脂肪の脂肪酸組成にも差は見られない(表2)。
4. 歩留基準値は大麦区が有意(P<0.05)に高い値を示したが、その他の枝肉成績には差は見られない(表3)。

[成果の活用面・留意点]
1. 大麦とトウモロコシの購入価格の安価な飼料を利用することにより、低コスト化が可能となる。
2. 本試験では濃厚飼料中に大麦およびトウモロコシを各30%混合し、6ヵ月間給与した結果である。


[具体的データ]


[その他]
研究課題名:肥育期間短縮のための飼養管理技術の確立
予算区分:県単
研究期間:2002~2005年度
研究担当者:浅田勉、小屋正博
発表論文等:浅田ら(2005)群馬県畜産試験場研究報告第11号:10-18.

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