茨城県における採卵鶏の銘柄選定指針


[要約]
本県で多く飼養されている採卵鶏について産卵性、卵質、収益性等の調査を行った。白色卵殻鶏では銘柄Cが産卵性で、銘柄Dが卵質で優れていた。褐色卵殻鶏では銘柄Eが産卵性で、銘柄F、G、Hが卵質で優れていた。

[キーワード]卵用鶏、銘柄

[担当]茨城鶏研・養鶏研究室
[連絡先]電話029-292-1133
[区分]関東東海北陸農業・畜産草地(中小家畜)
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
 現在、国内では多くの銘柄の採卵鶏が飼養されているが、各銘柄の特長や飼養管理上の問題点を把握することが養鶏経営の安定向上にとって重要なことである。各銘柄は年々改良が進み、新たな系統も作出、販売されているが、養鶏経営者がそれらを導入するに当たり産卵性等の客観的データを得ることは容易ではない。
 そこで、本県で多く飼養されている銘柄について、産卵性、卵質、収益性等を調査し、養鶏経営における銘柄選定の指針の一つとする。

[成果の内容・特徴]
1. 本県で多く飼養されている白色卵殻鶏のうち、4銘柄(デカルブ・ラムダ、ハイライン・ローラ、ジュリア、イサ・ホワイト)について調査を行う。粗収益は、収入(規格別重量×規格別卵価)から支出(ヒナ代+飼料代)を差し引いたものである。卵価は全農東京市場規格別の月別加重平均価格、規格外卵は全農東京市場の特殊卵の安値とする。ヒナ代は200円/羽、飼料価格は幼雛37.8円/kg、中雛32.6円/kg、大雛29.1円/kg、成鶏30.8円/kgとする。結果を表12に示した。銘柄A、銘柄B、銘柄Dは取引価格が有利であるL、M、MS卵率が優れている。銘柄Cは生存率、産卵率、飼料要求率が優れているので収益性が高い。卵質に関しては、銘柄Dが特に優れており、品質に厳しい消費者に対しても十分対応できる。
2. 本県で多く飼養されている褐色卵殻鶏のうち、4銘柄(イサ・ブラウン・プレミアム、ボリス・ブラウン、ボバンス・ゴールドライン、もみじ)について調査を行う。粗収益の算出方法は白色卵殻鶏と同様であるが、褐色卵殻鶏の場合,飼料価格を幼雛38.6円/kg、中雛33.3円/kg、大雛30.5円/kg、成鶏32.4円/kgとする。結果を表34に示した。銘柄Eは産卵率、飼料要求率、L、M、MS卵率が優れているので収益性が高い。銘柄Fは生存率が優れており、またハウユニットが優れている。銘柄Gは産卵日量および卵殻強度が優れている。銘柄Hは取引価格が有利であるL、M、MS卵率が優れており、また卵殻強度も優れている。

[成果の活用面・留意点]
1. 本県で多く飼養されている銘柄について産卵性や卵質についてそれぞれの特長を明らかにできたことにより、養鶏経営における銘柄選定の指針となり得る。


[具体的データ]


[その他]
研究課題名:採卵鶏の銘柄別性能比較試験(白色卵殻鶏),採卵鶏の銘柄別性能比較試験(褐色卵殻鶏)
予算区分:県単
研究期間:2000~2003年度
研究担当者:藤原謙一郎、加藤由紀乃、大林康信、蔵本博久、須藤正巳、御幡寿、生井和夫
発表論文等:1)藤原ら(2002)茨城畜セ研報 33:35-41.
      2)藤原ら(2004)茨城畜セ研報 37:71-78.

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