ミルキングパーラー排水の簡易浄化方法


[要約]
土壌、ホテイアオイを利用した簡易な浄化装置でパーラー排水を処理すると、C ODで約90%、窒素で約80%、リンで約60%の除去率が得られる。

[キーワード]パーラー排水、土壌、ホテイアオイ

[担当]茨城畜セ・環境保全研究室
[連絡先]電話0299-43-3333
[区分]関東東海北陸農業・畜産草地(畜産環境)
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
 県内の大規模農家を中心に、ミルキングパーラーの導入が進んでいる。それに伴い新たにパーラーからの汚水が排出されるが、適正な処理をせずに圃場還元等外部に出される場合が多く、このままでは環境への負荷が懸念される。そこで,パーラー排水を対象とした簡易な汚水処理施設について検討する。

[成果の内容・特徴]
1. 浄化装置は、曝気槽・沈殿槽(併せて一次処理)、二次処理槽からなり、それぞれの容量は約1m3である。曝気槽には微生物の担体として、霞ヶ浦浚渫底泥を焼き固めたセラミックを土嚢に詰め100リットル投入する。二次処理槽には土壌300リットル03_66を、約10リットルずつ土嚢に詰めて充填してあり、水面にはホテイアオイを浮かべ03_66る。2次処理槽の上部はビニールで覆ってある(図1)。
2. 投入汚水はパーラー洗浄水・ミルカー洗浄水・待機場洗浄水の混合排水で、水質はB03_66ODで約1500mg/Lである。この排水を1日150L曝気槽に投入する。排水の投入03_66は、汚水ポンプをタイマーで制御し、24時間かけて投入するように流量を調整する。03_66曝気処理水は沈殿槽、二次処理槽へと、オーバーフローしながら次々と送られる。二03_66次処理槽には2日間滞留する。
3. BOD、COD、浮遊物質、色度は試験期間を通じて90%以上を除去できる(表1)。
4. 窒素は、80%前後除去できるが、汚水濃度が高いと除去率は低下する。また、冬期03_66も除去率が低下する(表1)。
5. リンは70%前後除去できるが、高濃度の汚水流入によって除去率は低下する(表1)。

[成果の活用面・留意点]
1. 対象は、パーラー排水のような比較的汚濁負荷物質の濃度が低い汚水である。負荷の03_66目安はBOD容積負荷で約0.2kg/m3・日である。
2. 二次処理槽の土壌を小分けにして充填することにより、管理が容易になる。
3. パーラー排水には畜舎排水のような基準となる数値はなく、処理施設の規模算出につ03_66いては、実際のパーラー排水の量から推定するしかない。
4. 試験期間は2003年5月から2004年1月までである。そのため、冬期の運用方法や長03_66期運用についてさらに検討する必要がある。
5. 利用した供試資材については、最終的には圃場還元が最も有効な手段として考えられ03_66るが、利用のためには成分データの蓄積が必要となる。


[具体的データ]


[その他]
研究課題名:ミルキングパーラーから排出される尿及び汚水処理に関する試験
予算区分 :県単
研究期間 :2000~2003年度
研究担当者:吉尾卓宏、井上雅美、相沢博美、羽成勤
発表論文等:吉尾ら(2004)茨城畜セ研報37:17-26.

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