ウンシュウミカンの早期加温栽培における加温前の発芽防止技術


[要約]
早期加温栽培のウンシュウミカンにおける加温前の結果母枝からの発芽をエチクロゼート乳剤を散布して抑制する場合、結果母枝長が15cm未満であれば効果が高い。

[キーワード]ウンシュウミカン、結果母枝、エチクロゼート乳剤、発芽防止

[担当]愛知農総試・園芸研究部・常緑果樹グループ
[連絡先]電話0533-68-3381
[区分]関東東海北陸農業・果樹
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
 ウンシュウミカンの早期加温栽培において、夏季せん定後に発生する結果母枝の完全緑化期以降における加温前の発芽は、母枝の充実に悪影響を与え、加温後の着花不揃いの一因となる。そこでエチクロゼート乳剤による効率的な加温前の発芽抑制技術を確立する。

[成果の内容・特徴]
1. 結果母枝にエチクロゼート乳剤を散布することにより発芽を抑制でき、発芽母枝率は低下する。発芽母枝率は散布時の結果母枝の長さと関係が深く、結果母枝長が15cm未満であれば発芽しにくい。しかし、結果母枝長が15cm以上になるとエチクロゼート乳剤を散布しても4週間目で発芽母枝率が10%を超える(表1)。
2. 1母枝あたり総新梢長も発芽母枝率と同様、エチクロゼート乳剤散布時の結果母枝の長さに影響されるが、エチクロゼート乳剤200ppmを処理すると母枝長にかかわらず顕著に総新梢長が短くなる(表1)。

[成果の活用面・留意点]
1. 結果母枝長15cm程度に抑えるには、強せん定を避けて、結果母枝を多く確保するせん定に心がける。そして、収穫後の速やかなかん水、礼肥により一斉に結果母枝を発生させる。
2. エチクロゼート乳剤は発根を阻害し、一時的に土壌中からの養水分吸収を抑制することから樹体にストレスがかかり樹勢低下が懸念されるため、土づくりなど樹勢維持に十分努める。


[具体的データ]


[その他]
研究課題名:早期加温栽培における着花安定技術の確立
予算区分:県単
研究期間:2004~2006年度
研究担当者:杉原巧祐、池野護

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