平行整枝による短梢せん定、無核化技術を組み合わせたブドウ「安芸クイーン」の安定生産技術


[要約]
ブドウ「安芸クイーン」は短梢せん定の適応性が高く、基部径8~10mmの結果母枝が安定生産に適している。大房、着果過多による着色不良、糖度低下を考慮して1果房重は500g程度、着房数は主枝1m当たり6房までとする。

[キーワード]ブドウ、安芸クイーン、短梢せん定、結果母枝、ジベレリン、無核化

[担当] 新潟農総研園研セ・栽培・施設科
[連絡先]電話0254-27-5555
[区分]関東東海北陸農業・果樹
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
 有望な赤色系品種「安芸クイーン」は花振い性が強いため着粒が不安定であり、また適切な着果管理を行わないと着色不良になりやすいという特性を持つ。したがってジベレリン処理による無核栽培と平行整枝による短梢せん定を組み合わせることにより、誰もが安定的に、かつ簡易に生産できる方法を確立する。

[成果の内容・特徴]
1. 整枝せん定および新梢管理
(1) 平行整枝による短梢せん定において「安芸クイーン」の側枝維持は容易で、適応性は高い(データ略)。
(2) 平行整枝の主枝間隔は2m程度とし、各側枝の1年枝は2芽で切り返して結果母枝とする。
(3) 基部径が8mm以下の結果母枝では花穂長が短いために房形が極端な円錐形となること、逆に10mm以上ではでは発芽率が低くなることから、基部径8~10mmの結果母枝が安定生産に適している(表1)。
(4) 各側枝から発生した新梢は基本的に1本に整理し、1mに達したものから随時摘心する(データ略)。
2. 着果管理
(1) 1果房重は着色、糖度を考慮して500g程度とする(図1)。
(2) 着房数を多くすると着色や糖度に悪影響を及ぼすので着房数は主枝1m当たり6.0房までとする(表2)。
(3) ジベレリンによる無核化方法は2回処理とし、1回目処理は満開時に濃度12.5~25ppmで花房浸漬、2回目は満開10日後に12.5~25ppmで果房浸漬する(表3)。なお、房作りは花穂の先端部4.5cmとし、先端は切りつめない。

[成果の活用面・留意点]
1. 本成果は主枝間隔2.2mの平行整枝による樹を供試した試験結果である。
2. 基部径は枝の基部側第1節と第2節の中間部の長径を測定する。
3. 本試験でのジベレリンによる無核化方法は2回処理は満開時と満開10日後に濃度25ppmで花(果)房浸漬、1回処理は満開3日後にホルクロルフェニュロン液剤10ppm加用25ppmで花房浸漬した結果である。


[具体的データ]


[その他]
研究課題名:ブドウ有望新品種の省力・生産安定技術の確立
予算区分:県単経常
研究期間:2001~2003年
研究担当者:山澤康秀、本永尚彦

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