鉢花用フランネルフラワーの育成


[要約]
フランネルフラワーはオーストラリア原産のセリ科の植物で、日本へ自生種が切花として輸入されているものの、鉢花用の矮性種は原産国でも育成されていない。オーストラリアから導入した矮性の系統から、選抜育種した系統は、鉢花として利用が期待できる。

[キーワード]フランネルフラワー、オーストラリア原産、矮性、鉢花

[担当]岐阜農技研・育種部
[連絡先]電話058-239-3131
[区分]関東東海北陸農業・花き
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
 鉢花生産は、毎年新しい品目・品種が出されているが、価格が低迷し、生産環境は非常に厳しくなっている。そこで、オーストラリア原産の野生花で、品種登録・商品化されていない種類の中から有望な系統の選抜・育成を行い、新品目の鉢花を作出する。

[成果の内容・特徴]
1. 育成経過
 1998年オーストラリア連邦、ニュー・サウス・ウエルズ州、ゴスフォード園芸研究所との共同研究により、育成中の矮性系統の挿し木苗を導入した。その内の1個体から自家受粉により採種し、選抜を繰り返し、矮性で鉢花に向く系統を選抜し育成した。
2. 品種の特性
(1) 株高は、一番花開花時で自生種が33cmに対し、育成系統は15cm程度で、鉢花として適する(表1図2)。
(2) 育成系統、自生種ともに花径は7cm程度の総包花で、10枚の白色の花弁(ガク片含む)からなり、その先端は緑色を呈する(表1図1)。
(3) 自生種が、春一季咲きであるのに対し、育成系統は四季咲きである。
(4) 土壌は酸性土壌が適し、pHが5.5より高い土壌では生育が極端に悪くなる(表2)。
(5) 種子は自家受粉で採種できる。育成系統は挿し木による発根が極めて低く、挿し木による増殖は効率的ではない(表1)。

[成果の活用面・留意点]
1. 日本で始めて育成された品目で新規性があり、新しい鉢物として期待される。
2. 育苗には、時間がかかるので管理には十分注意する。
3. 品種登録出願予定である。


[具体的データ]


[その他]
研究課題名:花きの新品種育成(オーストラリアの野生花きを活用した新品種の作出)
予算区分:県単
研究期間:1998~2003年度
研究担当者:宇次原清尚

目次へ戻る