神奈川県生産者におけるシクラメン仕上げ鉢培養土の理化学性


[要約]
生産者が用いるシクラメン仕上げ鉢用の培養土に使用される原料及び混合比は赤土40~50%、腐葉土及び堆肥20~30%、残りはパーライト、ピートモス等である。1970年代と比較すると、基肥量は減り、培養土は軽量化している。現在の培養土は、鉢容水時に平均pF=1.45のため、物理性はpF=1.5で測定するのが適当である。

[キーワード]シクラメン、仕上げ鉢培養土、理化学性

[担当]神奈川県農総研・生産技術部
[連絡先]電話0463-58-0333
[区分]関東東海北陸農業・花き
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
 シクラメンの培養土の理化学性は、1970年代に神奈川県園芸試験場により詳しく調査されたが、その後の調査はない。当時とは、栽培方法、品種が変わり、培養土が変わってきていることが予想されるため、県内の生産者を対象に培養土の物理性及び化学性を調査、解析し、高品質・省力栽培技術確立の基礎資料とする。

[成果の内容・特徴]
1. シクラメンの仕上げ鉢に使用する培養土は、赤土40~50%程度、腐葉土及び堆肥20~30%、残りがピートモスやパーライト等で構成されている(表1)。
2. 化学性はpH 6.6、EC 0.55dS/m、CaO 700mg、MgO 195mg、K2O 188mg、P2O5 63mg、無機態窒素 28.9mg/100gであり、基肥窒素量を少なくする傾向がある(表2)。
3. 物理性の平均値は、pF=1.0時に、仮比重0.40、固相16.9%、液相60.7%、気相22.4%であり、1970年代の調査結果である仮比重0.58、固相25.3%、液相67.2%、気相7.5%と比較すると、ピートモス、パーライトの軽量保水資材を混合によって培養土が軽量化している。pF=1.5での物理性は、仮比重0.40、固相16.9%、液相46.2%、気相36.8%である(表3)。
4. 6号鉢に培養土を充填し、底面給水で灌排水1時間後鉢容水時の培養土のpF値は平均1.45であるので、pF1.5での物理性の比較が生産現場に即している(表4)。

[成果の活用面・留意点]
1. 本調査は標準的な栽培を行っている生産者を対象とした実態調査である。
2. 培養土の混合比は、聞き取り調査から容積割合を算出した値である。


[具体的データ]


[その他]
研究課題名:現地におけるシクラメン仕上げ鉢培養土の物理性及び化学性
予算区分:県単
研究期間:2002~2003年度
研究担当者:益田泉、安藤有一、岡本昌広

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