コマツナ・チンゲンサイの耕種的硝酸塩濃度低減化技術


[要約]
コマツナ、チンゲンサイの硝酸塩濃度は、夏どりで高く冬どりでは低くなり、品種間差異も認められる。また灌水量が多いほど、収穫までの期間が長いほど硝酸塩濃度は低下する。さらに被覆肥料の使用により硝酸塩濃度の低減が可能である。

[キーワード]硝酸塩濃度、品種、生育環境制御、窒素形態

[担当]埼玉農総研・園芸研究所・野菜花担当、園芸研究所・露地野菜担当、農産物安全性担当
[連絡先]電話0480-21-1113
[区分]関東東海北陸農業・野菜
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
 硝酸は過剰に摂取すると健康に影響を与えることが知られ、葉菜類では硝酸低減を求める動きが高まっている。そこでコマツナ、チンゲンサイにおいて、硝酸塩濃度の低い品種の探索・選定を行い、さらに灌水管理や冬期におけるハウス管理温度及び肥料の差異が生育・硝酸塩濃度に及ぼす影響を明らかにする。

[成果の内容・特徴]
1. コマツナ、チンゲンサイの収穫時の硝酸塩濃度は季節による変動が大きく、夏どりでは高く、冬どりでは低くなる(図1)。
2. 品種による硝酸塩濃度は、9月どりコマツナでは‘きよすみ’、‘夏楽天’、12月どりでは‘まっちゃん’、‘こもん’が比較的低く(図1)、チンゲンサイでは、9月どり、1月どり栽培とも‘陽帝’、‘夏しんとく’が低い(図1)。
3. 夏どりチンゲンサイにおいて、灌水量の違いによる収穫時の株重はほとんど差がみられないが、硝酸塩濃度は土壌水分が少ないほど高くなる傾向がみられる(図2)。
4. 冬どりコマツナにおいて、草丈が20cm程度の時点からハウス内最高温度を20℃程度の低温管理をし、収穫までの期間を延長することで植物体中の硝酸塩濃度が低下する(図2)。
5. 夏まきコマツナ、チンゲンサイでは70日タイプ被覆肥料区で硝酸塩濃度が低下する。冬まきコマツナ、チンゲンサイでは、化成肥料区に対し、被覆肥料区硝化抑制剤入肥料区で低下する(図3)。

[成果の活用面・留意点]
1. 土壌条件等の差異により肥効が異なることが考えられるので留意が必要である。
2. 品種以外の試験結果については、施設栽培条件下で実施した結果である。


[具体的データ]


[その他]
研究課題名:コマツナ・チンゲンサイの耕種的硝酸塩濃度低減化技術
予算区分:高度化事業
研究期間:2002~2004年度
研究担当者:塚澤和憲、岩崎泰史、杉沼千恵子

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