接触酸化水路とバイオジオフィルター水路による集落排水二次処理水の浄化


[要約]
接触酸化水路、バイオジオフィルター水路の順序で水路を組み合わせると、接触酸化水路で農業集落排水二次処理水のBODを75~78%、SSを92~95%除去でき、バイオジオフィルター水路で全窒素を0.90~1.30gm-2d-1、全リンを0.22~0.25gm-2d-1の速度で除去できる。

[キーワード]水質浄化、接触酸化、バイオジオフィルター、有機汚濁、栄養塩類

[担当]三重科技セ・農業研究部・循環機能開発グループ
[連絡先]電話0598-42-6361
[区分]関東東海北陸農業・関東東海・土壌肥料
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
 近年、植物や微生物の自然浄化機能を活用した資源循環型の水質改善システムの開発が求められている。農業集落排水二次処理水には有機物や浮遊物質が多く含まれており、従来のバイオジオフィルター水路(以下BGF水路と略す)のみの浄化方法では濾材の目詰まりが生じ、BGF水路の浄化機能が低下する。農業集落排水二次処理水を持続的に高度処理するために、接触酸化水路とBGF水路の組み合わせによる水質改善効果を明らかにする。

[成果の内容・特徴]
1. 本成果は、農業集落排水二次処理水を接触酸化水路(長さ36m、幅0.6m、高さ0.6m、濾材; ポーラスロック、石英片岩)、BGF水路(長さ12m、幅0.6m、高さ0.6m、濾材; ゼオライト)の順序に異なる負荷量で通過させた時の成績である(図12表12)。
2. 接触酸化水路では、BOD5.1~5.5mgL-1、COD10.7~12.3mgL-1、SS7.8~8.7mgL-1の農業集落排水二次処理水のBODを75~78%、CODを42~43%、SSを92~96%除去できる(表1)。除去率は流入負荷量の違いに関らずほぼ同程度である(表1)。
3. BGF水路のT-N、T-P除去量は負荷量が大きいほど多いが、除去率はT-Nで10ポイント、T-Pで13ポイント低下する(図2表2)。植栽水路(BGF水路)では、植物の吸収以外の要因による除去量が多く、その量は無植栽水路における除去量と同程度である(図2)。
4. BGF水路において、平均全窒素(T-N)濃度6.1~6.9mgL-1の二次処理水をT-N負荷量5.41gm-2d-1および2.63gm-2d-1で供給すると、T-N除去速度1.30gm-2d-1および0.90gm-2d-1が得られる(表2)。全リン(T-P)については、平均T-P濃度1.9~2.0mgL-1の二次処理水を負荷量1.55gm-2d-1で供給すると除去速度0.25gm-2d-1、負荷量0.77gm-2d-1で供給すると除去速度0.22gm-2d-1が得られる(表2)。

[成果の活用面・留意点]
1. 自然水質浄化機能活用実験事業における2年間の現地実証試験の成果である。
2. 接触酸化水路、BGF水路ともに、3年目以降は浄化機能が低下するおそれがあるので、汚泥の引き抜き等の維持管理を定期的に行う必要がある。
3. 植物を栽培しない冬季は浄化機能が低下する。BGF水路の窒素、リンの植物吸収量は植物の種類によって異なる。


[具体的データ]


[その他]
研究課題名:自然浄化機能を活用した農業集落排水の浄化に関する研究
予算区分:国補(自然水質浄化機能活用実験事業)
研究期間:2000~2004年度
研究担当者:福本浩士、戸谷孝、地主昭博

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