カブ類の色素および辛味成分を保持した簡便な乾燥による食品素材化技術 |
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| [要約] |
カブをスライス後60℃以下で熱風乾燥することにより、アントシアニン、イソチオシアネートを保持したまま簡便に乾燥粉末化が可能であり、それを冷暗所で保存すれば1年後でも利用可能である。 |
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[キーワード]カブ、乾燥、アントシアニン、イソチオシアネート |
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[担当]福井農試・食品加工研・加工開発研究グループ、園芸・バイテク部・野菜研究グループ
[代表連絡先]電話:0776-61-3539
[区分]関東東海北陸農業・流通加工
[分類]技術・普及 |
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| [背景・ねらい] |
福井県の各地では、伝統野菜の一つであるカブ類が多く栽培されているが、その加工に関しては、漬物がほとんどである。 そこで、今後、需要を拡大していくため、簡便な熱風乾燥粉末化による食品素材化を図る。
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![]() [成果の内容・特徴] |
| 1. |
カブをスライス(3mm程度)後60℃以下で熱風乾燥することで、赤い色素のアントシアニンは凍結乾燥と比較しておよそ90%以上、辛味成分のイソチオシアネートは同様におよそ70%以上を保持したまま簡便に乾燥できる。70℃では、アントシアニンは80%以上残存するが、イソチオシアネートはほとんど生成しなくなる(図1)。 |
| 2. |
カブの乾燥粉末を冷蔵遮光条件で保存することで、1年後でも、アントシアニンは95%以上、イソチオシアネートは80%以上を保持できる。アントシアニンは室温下遮光無しでも、70%以上保持される(図2)。 |
| 3. |
赤カブのアントシアニンは、市販赤キャベツ色素とほぼ同程度の熱安定性、光安定性を示す(図3)。 |
| 4. |
乾燥温度50℃で河内赤カブ、穴馬カブラ、古田苅カブラを乾燥粉末化すると、いずれも糖分をかなり多く含み、また、河内赤カブ粉末はアントシアニン含量、イソチオシアネートの生成量も高い(表1)。 |
| 5. |
試作した乾燥粉末の一般生菌数、大腸菌群とも県の指導基準を下回り、流通上問題はない(表1)。 |
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![]() [成果の活用面・留意点] |
| 1. |
この乾燥粉末を生菓子に利用すると、イソチオシアネートの辛味が生成するが、焼き菓子など加熱加工品では、辛味が生じない点に留意する。 |
| 2. |
赤カブのアントシアニンは耐熱性、耐光性に優れ、加熱加工品でも赤色が十分保持される。 |
| 3. |
本技術を活用し、美山そば加工研究会(福井市)から、河内赤カブ粉末を利用した野菜クッキーが市販された。 |
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[具体的データ]
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![]() [その他] |
研究課題名:伝統野菜(ツケナ、カブ)に対する需要創出のための生産、利用技術の確立
予算区分:県単
研究期間:2006~2007年度
研究担当者:佐藤有一、小林恭一、村田英一郎、榎本博之
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