DVI(発育指数)から判断するハウス栽培ナシ「幸水」の加温開始適期


[要約]
ハウス栽培のニホンナシ「幸水」は、DVI(発育指数)が1.6以降に達する1月下旬頃以降が加温開始の適期である。

[キーワード]ニホンナシ、幸水、DVI、加温開始、ハウス栽培

[担当]三重農研・園芸研究課
[代表連絡先]電話:0598-42-6358
[区分]関東東海北陸農業・果樹
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
ニホンナシ「幸水」の加温ハウス栽培では、近年の販売単価の低迷、燃料等資材の高騰に対応し、収穫期を遅らせず燃料費を抑え、しかも品質の高い果実を生産するため加温開始期の判断が重要となっている。そこで、杉浦ら(1997)が作成した「幸水」の発育速度モデルよるDVIに基づいて加温開始時期を変え、開花におよぼす影響を調査し、加温開始適期を明らかにする。

[成果の内容・特徴]
1. 「幸水」の加温開始から満開までの日数は、DVIが大きくなるほど早くなる(表1)。
2. 加温開始がDVI1.6より早いと開花が不揃いになり、その後の果実生育や収穫期の揃いも悪くなることが予想されるため、加温開始適期はDVI1.6以降と考えられる(図1)。
3. 三重県津市においてDVIが1.6に達する平年日は、過去10年のアメダスデータから計算した場合、1月下旬(1月28日)である(表2)。この時期以降の加温開始が、開花期が揃い生理的に安定していると考えられる。

[成果の活用面・留意点]
1. DVIは、地域や年ごとの気象経過により前後するので、正確に把握するために各産地で、年ごとに算出する。

[具体的データ]
表1 加温開始時のDVIの違いがポット樹「幸水」の開花時期に及ぼす影響  表2 アメダス津で算出した過去10年のDVI到達日
図1  加温開始時のDVI値の違いがポット樹「幸水」加温開始後の開花時期に及ぼす影響  図2 加温開始時のDVI値の違いが「幸水」挿し枝の開花時期に及ぼす影響

[その他]
研究課題名:東海地域における原油価格高騰対応施設園芸技術の開発
予算区分:国委(新たな農林水産政策を推進する実用技術開発事業)
研究期間:2006~2008年度
研究担当者:西川豊、大野秀一、三井友宏、田口裕美

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