ピーマンモザイク病発病土壌のPMMoV濃度測定による作付け品種導入方法


[要約]
ピーマンのPMMoV汚染圃場において、PMMoV抵抗性品種を栽培すると土壌中のPMMoV濃度は低下する。この際、エライザ法により土壌中のPMMoV濃度を確認することで圃場の健全化を確認でき、産地に適した品種の栽培が可能になる。

[キーワード]ピーマン、PMMoV、モザイク病、エライザ法、抵抗性品種

[担当]茨城農総セ鹿島特産
[代表連絡先]電話:0299-92-3637
[区分]関東東海北陸農業・関東東海・病害虫(病害)
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
トウガラシマイルドモットルウイルス(以下 PMMoV)によるピーマンのモザイク病は、発病すると病原ウイルスが土壌中に残存し、土壌伝染を起こす難防除ウイルス病害である。現在、PMMoVに対する抵抗性品種は存在するものの、連続的な作付けは抵抗性を打破する新系統が出現する危険性が高くなる。
 また、抵抗性を重視した品種の選定は、収量性が高いなど産地適応性を有する品種の選択が限られてしまう。そこで、PMMoV抵抗性品種の栽培による土壌中のPMMoV濃度の減少程度の把握により、安全な栽培品種の導入方法を開発する。

[成果の内容・特徴]
1. 土壌中のPMMoV濃度は、PMMoV抵抗性品種の栽培期間に応じて低下する(図1)。
2. 圃場内で発病の激しかった場所から5地点以上の表層土壌(深さ約5cm)を採取し、それぞれエライザ法で計測する。計測値の最大が0.1未満になると発病の危険性は低くなる(図2)。
3. エライザ法により土壌中のPMMoV濃度の減少程度を把握することで、的確に汚染圃場の健全化を確認でき、PMMoV感受性品種の栽培も可能になる(図3)。

[成果の活用面・留意点]
1. 土壌のウイルス濃度測定のためのエライザ法は、「ピーマン栽培土壌からのトウガラシマイルドモットルウイルスの検出法」(中央農業総合研究センター 平成13年度共通基盤成果情報)を参照する。
2. 土壌は畝の位置など根の密な部分から移植ごてなどで採取する。
3. 本成果は茨城県鹿島地帯特産指導所及び鹿島南部地域の現地ピーマン圃場(施設)での結果である。
4. 本技術は茨城県農業総合センター鹿島地帯特産指導所ホームページ
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/nourin/katoku/index.html)内の「PMMoV防除マニュアル」に詳細が掲載されている。

[具体的データ]
図1 抵抗性品種の栽培が土壌中のPMMoV濃度に及ぼす影響
図2 ピーマン栽培圃場での採取土壌の最大エライザ値とモザイク病発病状況の変化
図3 現地圃場でのPMMoV抵抗性品種の栽培によるエライザ値及びPMMoV発病状況の変化

[その他]
研究課題名:臭化メチル代替防除の新たな技術開発
予算区分:県単
研究期間:2006~2009年度
研究担当者:小川孝之、廣島由佳理

目次へ戻る