Fusarium solani f. sp. eumartiiによるトマトフザリウム株腐病(新称)
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| [要約] |
栃木県のトマトで新たに発生した立枯性病害は、Fusarium solani f. sp. eumartii によるトマトフザリウム株腐病(新称)である。 |
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[キーワード]トマト、Fusarium solani f.sp. eumartii、フザリウム株腐病、新病害 |
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[担当]栃木農試・環境技術部・病理昆虫研究室
[代表連絡先]電話:028-665-7149
[区分]関東東海北陸農業・関東東海・病害虫(病害)
[分類]技術・参考 |
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| [背景・ねらい] |
2004年5~6月、栃木県宇都宮市及び真岡市の施設栽培トマト(促成長期どり栽培)で原因不明の立枯性病害が発生した。そこで、本症状の原因を明らかにし今後の防除対策の資料とする。 |
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[成果の内容・特徴] |
| 1. |
2004年5~6月に宇都宮市及び真岡市のトマト栽培圃場で、はじめ主根に淡褐色で不整形の病斑が形成され、しだいに拡大し褐変腐敗した大型病斑となり、地際部付近の茎が褐変腐敗する障害が発生した。根及び地際部の褐変腐敗が激しい場合は、株が立枯症状を呈する(図1)。罹病株の病斑部から Fusarium 属菌が高率に分離される。 |
| 2. |
分離菌の保菌土壌にトマトを移植すると、原病徴が再現され、病斑部から接種菌が再分離される。また、分離菌はジャガイモ茎の基部や塊茎に褐変腐敗を生じさせ、ジャガイモに対する病原性が認められる(データ省略)。 |
| 3. |
分離菌は、小分生子を擬頭状に形成し、小分生子柄が長く、まばらに分枝することなどの形態的特徴から Fusarium solani の記載とほぼ一致する(図2、表1)。また、分離菌はRomberg & Davis(2007)が報告した F. solani f. sp. eumartii と比較すると、TEF1-α遺伝子で100%または99.8%相同、rDNA ITS領域で98.8%~99.8%相同である。以上から、トマトで発生した土壌病害は、F. solani f. sp. eumartii によるトマトフザリウム株腐病(新称)である。 |
| 4. |
トマト主要栽培品種には、本病に抵抗性のものはなく、特に台木品種は穂木品種に比較して感受性が高い傾向がある(表2)。 |
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[成果の活用面・留意点] |
| 1. |
トマトにおける類似の病害には、Haematonectria ipomoeae(不完全時代 Fusarium striatum)によるトマト立枯病、Rhizoctonia solaniによるトマト株腐病がある。立枯病では発病株の地際部や露出根部に赤~橙色の子のう殻を形成する点、株腐病では地際部付近から病斑形成が始まり病原菌が Rhizoctonia 属菌である点から、本病と区別できる。 |
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[具体的データ] |
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| [その他] |
研究課題名:トマト立枯症の発生生態の解明及び防除技術の確立
予算区分:県単
研究期間:2007~2010年度
研究担当者:和氣貴光、中山喜一、森島正二、福田 充
発表論文等:中山喜一、青木孝之(2010)日植病報、76:7-16
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