飼料用米(玄米)の配合割合の違いが肥育豚の発育および肉質に及ぼす影響


[要約]
飼料中に70%配合しているトウモロコシの全量を玄米で代替しても肥育豚の発育に差は認められない。玄米の配合割合が高くなるにつれて、背脂肪内層のリノール酸の割合が低下する。

[キーワード]肥育豚、玄米、発育、リノール酸

[担当]千葉畜総研・生産技術部・養豚養鶏研究室
[代表連絡先]電話:043-445-4511
[区分]関東東海北陸農業・畜産草地(中小家畜)
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
昨今の輸入穀類価格の大幅な変動や高止まりは、養豚経営に多大な影響を及ぼしている。現在、飼料用米の生産を推進し飼料自給率の向上を図ることが重要な課題となっており、千葉県内でも飼料用米の作付け面積は年々増加傾向にある。この研究では、飼料中の玄米の配合割合の違いが肥育豚の発育と肉質に及ぼす影響を明らかにし、飼料用米の効率的な利用並びに利用拡大を図る。

[成果の内容・特徴]
1. 飼料中の玄米の配合割合を0%(対照区)、15%、35%、70%とした試験区を設定し(表1)、各区10頭を供試して体重70kgからLWD3元交雑豚に給与する。なお、千葉県市原市で収穫された飼料用米「べこあおば」の玄米を2mmメッシュで粉砕したものを飼料原料とする。
2. 1日平均増体量、飼料摂取量、飼料要求率、110kg到達日齢に玄米の配合割合の影響は認められない(表2)。
3. と体の背脂肪、ロース断面積および水分含量、加熱損失、せん断力価等の肉質成績に玄米の配合割合の影響は認められない(表3)。
4. 背脂肪内層の脂肪酸組成については、玄米の配合割合が増えるにつれて不飽和脂肪酸が減少する傾向が認められ、特にリノール酸が減少する(p<0.01)が、融点について差は認められない(表4)。

[成果の活用面・留意点]
1. 飼料用米の玄米を粉砕して配合するとトウモロコシを全量代替して活用できる。
2. 飼料用米は栽培条件等により粗タンパク質含量の違いが報告されているので、飼料分析を行い、必要に応じて他の飼料原料で調整する必要がある。

[具体的データ]
表1 試験飼料の配合割合
表2 発育成績(70-110kg)
表3 と体成績、肉質成績
表4 脂肪融点と脂肪酸組成

(千葉県畜産総合研究センター)

[その他]
研究課題名:飼料用米の養豚飼料としての利用技術の確立
予算区分:県単
研究期間:2009~2010年度
研究担当者:高橋圭二、赤木友香、鈴木邦夫、新垣裕子、村野多可子

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