スーダン型ソルガム新品種「涼風」の1番草刈り取り適期
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| [要約] |
スーダン型ソルガム「涼風」の1番草刈り取り適期は止葉期~出穂始であり、1番草の刈り取りが遅れる場合、1番草の飼料品質、2番草収量、2番草乾物率が低下するなどの影響がみられる。 |
[キーワード]スーダン型ソルガム、「涼風」、1番草、刈り取り適期、収量、飼料成分 |

[担当]長野畜試・飼料環境部
[代表連絡先]電話:0263-52-1188
[区分]関東東海北陸農業・畜産草地(草地)
[分類]技術・参考 |
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| [背景・ねらい] |
スーダン型ソルガム新品種「涼風」は高消化性遺伝子“bmr-18”を持つことから牛の嗜好性に優れ、従来のソルガム利用場面であった黒毛和種繁殖牛ばかりでなく、搾乳牛でも十分に利用できる。「涼風」は1番草を刈り遅れてもこれまでの非高消化性のスーダングラスあるいはスーダン型ソルガムよりも嗜好性の低下が小さいことが観察されており、1番草の刈り取り期を生育後期へ延ばしたいという要望が出されているが、検討されていない。
このため1番草刈り取り時期の遅れが収量・品質に及ぼす影響を調査し、1番草刈り取り適期を明らかにする。 |
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[成果の内容・特徴] |
| 1. |
1番草刈り取り時期は年間乾物収量に対して大きな影響は及ぼさない。しかし、番草別に乾物収量をみると、1番草の乾物収量は刈り取り時期が遅れるにしたがって増加する一方、2番草収量は低下し、年間乾物収量に対する2番草の乾物収量比率(2番草比率)は止葉期および出穂始の約60%から糊熟期には18%に低下する(図1)。 |
| 2. |
1番草の乾物率は刈り取り時期が遅れるほど高くなる。止葉期には17%であるが、糊熟期には30%を越える(図2)。 |
| 3. |
1番草のリグニン(ADL)含量は刈り取り時期が遅れるにしたがって増加する(図3)。 |
| 4. |
2番草の出穂期は1番草を開花期以降に刈り取った場合、10月上旬となる。1番草刈り取りから2番草出穂までの日数は、1番草を止葉期~開花期に刈り取った場合、53~55日であるが、乳熟期刈り取りでは50日、糊熟期刈り取りでは38日に短縮する(表1)。 |
| 5. |
2番草の出穂期における草丈は、1番草を開花期以降に刈り取った場合には短くなる。2番草茎数は、乳熟期および糊熟期の1番草刈り取りで増加し、これに伴い、稈径は細くなる。2番草乾物率は開花期以降の1番草刈り取りで低下する(表1)。 |
| 6. |
スーダン型ソルガム「涼風」は2回刈り利用を前提とする場合、1番草の飼料品質と2番草の収量、および2番草の出穂期の遅れによる乾物率低下と刈り取り時の気温低下による予乾時間の増加などの作業性から、1番草の刈り取り適期は止葉期~出穂始と考えられる。 |
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[成果の活用面・留意点] |
| 1. |
1番草刈り取り適期である出穂始の乾物率は20%程度であるので、サイレージ調製の際には予乾が必要である。 |
| 2. |
1番草の刈り取り時期が遅れると、2番草の出穂期が遅れ、乾物率が低下し、収穫時の気温が低下して、予乾時間が増加するため作業性に影響する。 |
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[具体的データ] |
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| [その他] |
研究課題名:自給飼料作物の品質、飼料価値に影響する品種特性及び栽培利用条件の解明
予算区分:県単素材開発研究
研究期間:2010年度
研究担当者:清沢敦志、有野陽子、水流正裕、浅井貴之、後藤和美、中澤伸夫
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