透湿性シートの被覆によりカキ「富有」のビタミンC含有量は増加する
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| [要約] |
カキ「富有」のビタミンC含有量は、9月上旬から収穫時までの期間透湿性シートを樹冠下に全面被覆を行うことにより、被覆しない場合に比べて14~20%増加する。しかし、透水性シートでは効果は認められない。 |
[キーワード]カキ、富有、ビタミンC、透湿性シート |

[担当]岐阜農技セ・野菜・果樹部
[代表連絡先]電話:058-239-3133
[区分]関東東海北陸農業・果樹
[分類]技術・参考 |
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| [背景・ねらい] |
青果物についても、加工食品と同様に含有するビタミン等の栄養成分の表示が可能となったことから、栽培方法により目的とする成分を安定的に増加させることができれば、産地の販売戦略として有効である。そこで、カキ「富有」のビタミンC含有量を増加させる栽培方法について検討する。 |
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[成果の内容・特徴] |
| 1. |
カキの可食部(果肉)のアスコルビン酸は、9月上旬に雨水を浸透しない透湿性シートを樹冠下に全面被覆することによって増加する。収穫時のビタミンC含有量は、133.7mg・100g-1FW(2007年)、133.8mg・100g-1FW(2008年)とマルチを被覆しない場合と比較して、14~20%高くなる(表1、2)。 |
| 2. |
雨水を浸透する透水性シートでは、ビタミンC含有量の増加は認められない(表1)。 |
| 3. |
透湿性シートを被覆した際の収穫時の果実品質は、果実重・果頂部カラーチャート値・Brix・果肉硬度について有意な差は認められない(表3)。 |
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[成果の活用面・留意点] |
| 1. |
表中のビタミンC含有量は、五訂日本食品標準成分表に準じてアスコルビン酸とデヒドロアスコルビン酸の両者の和としている。 |
| 2. |
スピードスプレーヤ等の大型機械によるシートの破損の回避のため、被覆前に最終防除を行うか、やむを得ず被覆後に最終防除を行う場合は、シートの破損に留意する。 |
| 3. |
栽培地の違いや土壌条件、品種間差等による変動は明らかにしておらず、含有量は必ずしも保証するものではない。 |
| 4. |
透湿性シートは、雨水を完全に遮断しているため、高温年等果実の小型化や葉の萎れ等が起こることも考えられるので、必要な際には灌水等を実施する必要がある。しかし、灌水によるビタミンC含有量の影響は検討していない。 |
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[具体的データ] |
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| [その他] |
研究課題名:ぎふクリーン農作物における機能性成分向上技術の開発
予算区分:県単
研究期間:2006~2008年度 研究担当者:新川猛、尾関健、鈴木哲也、三宅紀子(新潟薬大)、倉田忠男(新潟薬大)
発表論文等:新川ら、園学研 in press(vol.10 No.2予定)
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