プリムラ・ポリアンサの開花促進および草姿改善技術


[要約]
プリムラ・ポリアンサの苗を、8月に低温処理すると、開花は早まるが草姿が乱れる。0℃1週間処理後に10℃3週間処理の変温管理を行うと、葉幅が広くなり草姿が改善されるとともに、10℃4週間の低温処理と同様に開花が促進する。

[キーワード]プリムラ・ポリアンサ、促成栽培、低温処理、鉢物、変温、わい化剤

[担当]埼玉農総研・園芸研・野菜花担当
[代表連絡先]電話:0480-21-1113
[区分]関東東海北陸農業・花き
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
プリムラ・ポリアンサの株を用いて暗黒条件で低温処理(0~10℃)を行う場合、10℃で処理すると最も開花は早まるものの葉は徒長し、4週間の処理により葉幅が狭く細長い葉となるために開花時の草姿は著しく不良となる。本研究では、低温処理により草姿を損ねることなく開花を促進させる方法を確立する。

[成果の内容・特徴]
1. プリムラ・ポリアンサ「セブンティーブライトピンク」を用い、8月1日にウニコナゾール- Pおよびダミノジッドを表1に示す濃度で、1株当たり2mlの茎葉散布を行い、10℃に設定した冷蔵庫で4週間の低温処理を行うと、両剤ともに処理濃度が高くなると開花は遅れるものの、葉幅は広くなり草姿は改善される(表1)。これらのわい化剤による処理の中で、ダミノジッド1,600ppmは葉幅が広くなり草姿が改善されるともに、わい化剤を処理しない場合と同様に低温処理により開花が促進する。
2. 7月29日から冷蔵庫で、表2のように、10℃に0℃を1~3週間組み合わせて4週間処理すると、10℃4週間処理に比べて葉幅が広くなることにより草姿は改善される。0℃1週間後に10℃3週間の変温による低温処理を行うと、葉幅が広くなり草姿が改善されるとともに、0℃4週間処理と比較して開花が早まり10℃4週間処理と同時期の開花になる。

[成果の活用面・留意点]
1. プリムラ・ポリアンサに対して、農薬取締法上ダミノジッドの登録はないこと、変温管理と比較してわい化剤の茎葉散布は作業負担が大きいことから、変温処理により開花促進と草姿改善を図ることが適する。

[具体的データ]
図1 苗冷蔵中の変温処理により開花したプリムラ・ポリアンサ

(石川貴之)

[その他]
研究課題名:プリムラ・ポリアンサの開花促進および草姿改善技術
予算区分:県単
研究期間:2005~2008年度
研究担当者:石川貴之
発表論文等:石川(2011)園芸学研究.10(1)75-80

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