チューリップ新品種「新潟9号」、「新潟10号」、「新潟11号」の育成


[要約]
チューリップ「新潟9号」は、白色に明赤色の覆輪で、明赤色に変化する色変わりの一重咲き品種である。「新潟10号」は暗赤紫色の一重咲き品種である。「新潟11号」は白色に淡桃色のパーロット咲き品種である。

[キーワード]チューリップ、品種、露地花壇、促成栽培

[担当]新潟農総研・園芸研・育種栽培科
[代表連絡先]電話:0254-27-5555
[区分]関東東海北陸農業・花き
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
新潟県は全国有数のチューリップ球根・切り花の産地であるが、使用している品種はほとんどがオランダで育成された品種に依存している。このため、新潟県オリジナル品種を育成し、チューリップ産地の活性化とブランド力の強化をはかる。

[成果の内容・特徴]
1.

育成経過

「新潟9号」:1989年に一重遅咲き品種「マギール」を種子親、ユリ咲き品種「ダイアニト」を花粉親として交配した。

「新潟10号」:1991年にトライアンフ品種「レクレアード」を種子親、一重早咲き品種「ノースゴー」を花粉親として交配した。

「新潟11号」:1992年にトライアンフ品種「プレルジューム」を種子親、パーロット品種「レッドパーロット」を花粉親として交配した。

それぞれ実生個体群より選抜後、特性検定により有望と判断し、いずれの品種も2007年に育成を完了した。

2. 「新潟9号」は花色が変化する一重咲き品種である。開花初期は白色に明赤色の覆輪で、徐々に花弁全体が明赤色になる。「新潟10号」は暗赤紫色の一重咲き品種である。「新潟11号」は白色に淡桃色のパーロット咲き品種である(図1)。
3. 露地花壇での開花は3品種とも4月下旬である。「新潟9号」は「イルデフランス」と比べて2日遅く、「新潟10号」は3日早い。「新潟11号」の開花は「ウェバースパーロット」と同時期で、観賞期間が23日である(表1)。
4. 露地花壇での花丈は「イルデフランス」が33cmで、「新潟9号」は17cm長く、「新潟10号」は5cm短い。「ウェバースパーロット」は32cmで、「新潟11号」のは12cm長い(表1)。
5. 「新潟10号」および「新潟11号」は、早期促成栽培で年内採花が可能である。「新潟10号」は「イルデフランス」と比べて開花が8日遅く、「新潟11号」は「ウェバースパーロット」と比べて4日早い(表1)。
6. 早期促成栽培での花丈は「新潟10号」が40cm、「新潟11号」が59cmである(表1)。
7. 「新潟9号」は早期促成栽培では明赤色の発色が悪い。
8. 球根生産において、主球の肥大は「新潟9号」が11cm、「新潟10号」が13cm、「新潟11号」が10cm中心となる(表2)。

[成果の活用面・留意点]
1. 球根生産は新潟県内に限るものとする。

[具体的データ]

(新潟県農業総合研究所)

[その他]
研究課題名:にいがた園芸生産のけん引役となるオリジナル品種の開発と優良品種の選定
予算区分:県単
研究期間:1985~2007年度
研究担当者:渡邉祐輔、中野太佳司、宮島利功、小泉薫、宮嶋一郎、大塚英昭
発表論文等:2009年3月2日登録(「新潟9号」登録番号・第17691号、「新潟10号」登録番号・第17692号、「新潟11号」登録番号・第17693号)

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