オリエンタル系ユリの花しみ障害を回避する予冷出荷技術


[要約]
オリエンタル系ユリ切り花の花しみ障害を回避するには、トラック輸送(5℃)の前に10℃で予冷する。朝採花では水揚げ・箱詰め後10℃24時間予冷する。夕方採花では10℃15時間の水揚げを兼ねた予冷、又は水揚げ・箱詰め後10℃15時間の予冷を実施する。

[キーワード]オリエンタル系ユリ、花しみ障害、予冷

[担当]新潟農総研・園芸研、高農技、中山間農技
[代表連絡先]電話:0254-27-5555
[区分]関東東海北陸農業・花き
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
近年、オリエンタル系ユリ切り花の高温期収穫作型で、収穫されたユリの蕾に褐変症状を呈する障害(花しみ障害)が発生し、切り花の商品性を大きく低下させている。花しみ障害は出荷時に症状を確認することが難しく、流通や販売段階で発生するため産地の信頼が損なわれており、新潟県のユリ切り花産地では主力作型である高温期の出荷に苦労している。そこで、花しみ障害の発生を回避できる実用的な予冷技術を組み立てる。

[成果の内容・特徴]
1. 高温期に収穫された切り花は花蕾の咲き進みを防ぐため、慣行では出荷後の輸送温度にあわせて出荷まで5℃程度で予冷されているが(図3)、花しみ障害は高温下で栽培・収穫された切り花を急激に5℃程度の低温に移すことによって発生する(図1)。
2. 朝に採花した場合、調整・水揚げ後、箱詰めして10℃24時間の予冷をトラック輸送(5℃)の前に実施することにより、花しみ障害の発生を回避できる(図1)。
3. 夕方に採花した場合、10℃15時間の水揚げを兼ねた予冷、あるいは、水揚げ後、箱詰めして10℃15時間の予冷をトラック輸送(5℃)の前に実施することにより、花しみ障害の発生を回避できる(図2)。

[成果の活用面・留意点]
1. 水揚げを兼ねた10℃15時間の予冷は、蕾の開き始めが早まる傾向がある。
2. 冷蔵庫内の冷房の吹き出しは温度が低いので、水揚げ中のユリや箱詰めしたユリに直接冷風が触れないよう注意する。
3. 花しみ障害の発生には品種間差異があり、「メデューサ」、「ビビアナ」などピンク色品種に発生が多い。

[具体的データ]

(新潟県農業総合研究所)

[その他]
研究課題名:ユリ切り花の花しみ障害発生防止技術の確立
予算区分:県単
研究期間:2007~2009年度
研究担当者:星洋介、徳高敦子、安藤健介、渡邉祐輔、小田正之、堀本貴則

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