冬どりコマツナにおける黄化葉の発生軽減化技術


[要約]
冬どりコマツナにおける斑状の黄化葉は低温障害の一つであり、PVA割繊維不織布によるトンネルまたは長繊維不織布によるべたがけ被覆により発生を軽減することができる。

[キーワード]冬どりコマツナ、低温障害、黄化葉、トンネル、べたがけ

[担当]東京農総研・園芸技術科・野菜研究チーム
[代表連絡先]電話:042-528-0505
[区分]関東東海北陸農業・野菜
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
東京都内では冬どりコマツナに斑状の黄化葉が発生し、生産上の問題になっている。本黄化葉については、土壌のリン酸過剰が原因とする報告があるが、厳寒期にはリン酸施用の少ない圃場でも発症がみられる。そこで、低温障害とされる葉のしおれ、白化現象と黄化葉発生の関係を把握するとともに、被覆方法による発生の軽減化方法を明らかにする。

[成果の内容・特徴]
1. 冬どりコマツナの黄化葉は、気温が-5℃を下回る時期に葉のしおれや白化とほぼ同時に発生する(図1)。
2. 黄化葉の発生は、生育初期に展開した外葉や新葉には少なく、最大展開葉かそれより1~2枚内側に位置する肉厚な展開葉に多い(図3)。
3. 日最高気温を高めるポリエチレンフィルムのトンネル被覆下で軟弱気味に生育したコマツナでは、しおれや白化とともに黄化の程度が大きく、日最高気温をあまり高めないPVA割繊維不織布のトンネルまたは長繊維不織布のべたがけ被覆下ではその程度が小さい。収穫前に被覆を除去すると障害の程度が大きくなる(図3)。
4. 土壌中の可給態リン酸が過剰でなくても黄化葉は発生する(表1)。

[成果の活用面・留意点]
1. 黄化葉は軟弱気味に生育したコマツナで発生することから、保温性を高めた無理な促成は行わず、換気の励行により強健に生育させる。
2. 黄化葉の発生には品種間差がある。

[具体的データ]

(野口貴)

[その他]
研究課題名:コマツナ黄化葉対策
予算区分:都単
研究期間:2009年度
研究担当者:野口貴、松浦里江、荒木俊光、海保富士男、野呂孝史(東京農振事務所)

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