合成性フェロモントラップ誘殺数を用いたウコンノメイガの要防除水準


[要約]
7月1~4半旬のフェロモントラップ誘殺数によりウコンノメイガの防除要否を判断でき、誘殺数が15頭以上で防除が必要である。

[キーワード]ダイズ、ウコンノメイガ、合成性フェロモン、防除要否

[担当]富山農総セ・農研・病理昆虫課
[代表連絡先]電話:076-429-5249
[区分]関東東海北陸農業・北陸・生産環境
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
ダイズの食葉性害虫であるウコンノメイガは、ほ場によって発生量の差が大きいことから、薬剤散布に当たっては、事前の防除要否判断が重要である。本県は、7月6半旬の平均葉巻数が大豆1本あたり6個以上とする要防除水準を設定しているが、防除要否を判断する時期と防除適期が同時期であるため、対応が遅れる場合がある。そこで、フェロモントラップ誘殺数を用い、早期に簡易に判断が出来る要防除水準を明らかにする。

[成果の内容・特徴]
1. ダイズ草冠高に設置したフェロモントラップのウコンノメイガ雄成虫の誘殺数は、ほ場内の成虫数を反映する(図1)。
2. フェロモントラップの誘殺数と8月下旬の葉巻数との関係は、AIC(赤池情報量基準)を指標に用いると、誘殺期間が長いと当てはまりはよいが、防除適期を考慮した7月1~4半旬を用いても当てはまりのよさは大きく低下せず、リンク関数としては平方根が適している(表1図2)。
3. 図2の関係式から、2002~2004年度に行った被害解析試験において収量・品質への影響が認められた8月下旬の葉巻数20個/本を用いて逆推定を行い、7月1~4半旬のトラップ誘殺数に対応した要防除水準15.4頭が求められる。

[成果の活用面・留意点]
1. ほ場単位で防除要否を判断する際の目安となる。
2. フェロモントラップ誘殺数は合成性フェロモンを誘引源とする白色SEトラップを設置ほ場の端から7m以上中央側に1基設置した結果である。
3. 解析に用いたデータは、富山農総セ・農研のほ場試験において得たものである。
4. 合成性フェロモンは予察の実用化に向けた試験目的に供与されたもので、現在、販売されていない。

[具体的データ]

(片山雅雄)

[その他]
研究課題名:ウコンノメイガ合成性フェロモンを活用した発生予察技術の開発
予算区分:県単(2008)国交付金(食の安全・安心)(2009,2010)
研究期間: 2008~2010年度
研究担当者:片山雅雄、西島裕恵、吉島利則

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