標準的栽培様式

育苗トレイの標準規格

  1. 趣旨・経過

    1.  野菜作等の機械化の推進に当たっては、栽培様式の標準化とそれに適合する仕様の機械開発・実用化を一体的に行なうことが重要であるので、農林水産省をはじめ関係機関の英知を結集して栽培様式の標準化及び新たな機械開発の取り組みが行われてきたところであります。
       これらの一連の動きと一体的に取り組む課題として、育苗トレイの標準的な規格を設定しながら部品の共通化を推進し、移植機と育苗コストの低減を図ることが必要となっています。

    2.  このため、平成6年新農機(株)に機械化栽培様式標準化協議会(育苗トレイ標準規格作業部会)を設けて、野菜全自動移植機の研究開発と一体に、主として葉菜類の野菜全自動移植機に適合する育苗トレイの主要寸法等標準化の検討を進め、育苗トレイの標準規格を取りまとめてきたところです。

    3.  この育苗トレイの標準規格は、平成7年農林水産省に設置されている「栽培様式標準化推進会議」において認定を得て、現在その普及推進を図っているところです。


  2. 標準規格の実用化と普及

    1.  育苗トレイの標準規格は、セル成型苗用育苗トレイとして128セル、200セル及び288セルの3種類、パルプモールドセルポットとして128セル及び200セルの2種類です。
       これらの育苗トレイは、緊プロで開発・実用化した野菜全自動移植機はもちろんのこと、歩行用野菜移植機にも幅広く適用できる汎用性の高いものとしています。(下表参照)

    2.  新農機(株)では、部品の共通化を通じ移植機と育苗コストの低減に資するため、平成6年度から育苗トレイの金型製作・貸し出し等の金型賃貸事業を実施してきました。
        現在、この育苗トレイは農業機械メーカー等関係者の努力によって比較的安定的に普及が進んでおり、これまで2,000万枚を超えるものが現場で活用されています。

    3.  今後この標準規格トレイが農業者をはじめ試験研究機関、普及センター等関係者の理解を得てより一層普及が進むことを期待しています。
  3. 育苗トレイの標準規格の内容

    (単位:mm) 

    項目 パルプモールドセルポット 項目 セル成形型苗用育苗トレイ
    128 200 128 200288

    長辺 288×2 288×2

    長辺 590 590 586
    短辺 278 278 短辺 300 300 300
    四角のR 8 四角のR 10 10 10
    セルの配列 8×8 8×10 セルの配列 8×16 10×20 12×24
    セルの
    ピッチ
    35.9(P) 28.7(P) セルの
    ピッチ
    36.6 29.2 24.3
    34.5 27.7 36.0 28.7 23.7





    高さ(H) 40.0 32.5




    高さ(H) 44.0 44.0 38.5
    上部
    寸法
    縦(A) 19.2 16.0 上部
    寸法
    上部寸法(A)

    31.0

    26.0 21.5
    17.8 16.0 上部R 10.0 7.0
    6.0
    下部
    寸法
    縦(B) 29.9 24.7 下部
    寸法
    下部寸法(B) 18.0 12.0 9.0
    28.5 23.7 下部R 7.0 5.0 3.0
    播種穴径(D) 18 15 底穴径(D) 12 9 7
    セルの容量(cc) 約23 約12 セルの容量(cc) 約25 約14 約9
    1トレイ培土量(ℓ)
    (目土、覆土を含む)
    約5.7 約4.0 1トレイ培土量(ℓ)
    ( )は覆土量
    約3.2
    (0.5)
    約2.8
    (0.5)
    約2.6
    (0.5)
    質量(g) 約71 約76 質量(g) 150(参考値)
    セル肉厚(mm)素材 2
    新聞古紙
    セル肉厚(mm)素材 0.6以上(側・底部面0.1以上)
    ポリスチレン(PS)
    備   考 備   考
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