粗飼料・葉菜中β-カロテンの簡易分析法 |
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[要約] |
粗飼料・葉菜中β-カロテン含量は、ミキサー抽出−アセトニトリル洗浄−吸光度測定により簡易迅速に推定できる。 |
[キーワード]β-カロテン、粗飼料、葉菜、簡易分析 |
[担当]新潟畜産研・環境・飼料科
[代表連絡先]電話:0256-46-3103
[区分]関東東海北陸農業・畜産草地
[分類]技術・普及 |
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[背景・ねらい] |
β-カロテンは牛の健康を維持し高品質な畜産物を生産するために重要なプロビタミンであるが、粗飼料中の含量のばらつきは極めて大きく。また、測定には多大な時間・金銭的コストと特殊機器を要する。そこで、適切な給与のために普及指導機関で可能な簡易・迅速・低コスト分析法を開発する。 |
[成果の内容・特徴] |
1. |
図1に示す手順で分析する。 |
2. |
試料からのβ-カロテンの抽出率はほぼ100%であり、アセトニトリル洗浄により夾雑物質を除去できる(図2)。アセトニトリル洗浄後は453nmに吸収をもつ物質はほぼβ-カロテンのみであるので、下式によりβ-カロテン含量を推定できる。
β-カロテン含量(mg/kg現物)= 453nmの吸光度×希釈倍率/2592(β-カロテンの吸光係数)×1000000÷試料重量g |
3. |
1サンプル当たりの所要時間は約20分、消耗品費は100〜170円程度である。 |
4. |
常法(凍結乾燥−ケン化−ヘキサン抽出−HPLC)と比較した本法の標準誤差は、4.3mg/kgFMである(図3)。 |
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[成果の活用面・留意点] |
1. |
本法は粗飼料(乾草、サイレージ、生草、イネWCS)の他、葉菜(ネギ、チンゲンサイ、ホウレンソウ、ニラ、キャベツ、サラダ菜、エンダイブ、春菊)や雑草に適用できる。 |
2. |
試料現物重量の測定、ヘキサンの添加、吸光度測定前の希釈は正確に行う必要があるが、その他の操作は多少の誤差があっても良い。また、試薬類は高純度のものは必要なく、1級品または工業用、水は井戸水等でも差し支えない |
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[具体的データ]
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[その他] |
研究課題名:飼料成分の簡易分析法の確立
予算区分:県単
研究期間:2005年度
研究担当者:小柳渉、安藤義昭
発表論文等:小柳・安藤(2006)北信越畜産学会報 92:27−31 |
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