- [要約]
- 希釈平板法に必要な希釈操作を、試験管の代わりにピペットチップ内で行い、培養には培地付きフィルムを使用する。これらにより、微生物計数システムの小型化と、操作の簡易化ができる。
大阪府立農林技術センター・環境部・環境保全室
[連絡先]0729-58-6551
[部会名]生産環境
[専 門]土壌
[対 象]
[分 類]研究
- [背景・ねらい]
- 希釈平板法による土壌微生物の計数には、希釈用の試験管と培養用のシャーレを多数準備しなければならず、大型の滅菌装置や培養装置が必要である。また、希釈操作や培地との混合操作も煩雑である。
- そこで、微生物計数システムを小型化し、操作を簡易化する方法を検討する。
[成果の内容・特徴]
- 希釈操作のできる電子ピペットを使用して滅菌水900μL分取し、空気を吸い込んで接触を避け、続いて土壌懸濁液100μLを分取する。これを培地に吐出すればピペットチップ内で希釈混合ができる(図1)。多段階の希釈が必要な場合には、マイクロチューブを併用する。
- 培地付きフィルム(3M社製、商品名ペトリフィルム)を使用することで、滅菌作業を省略でき、培養時の省スペース化が図れる(表1)とともに、培地調整・接種・計数・廃棄作業の簡略化が可能である(表2)。なお、本法と従来法の相関については、以下の文献に示されている。
- L.R.BEUCHAT,B.V.NAIL,R.E.BRACKETT and T.L.FOX,j.of Food Protection,53(10), 864-874(1990)
- 木村吉希・岩城隆昌,実験動物技術,28(2),147-150(1993)
[成果の活用面・留意点]
- この手法によって、実験者の技量に依存する部分を減らして「一般好気性細菌」や「カビ・酵母」等の微生物の計数を簡便に行うことができる。
- しかし、電子ピペットは、手動式ピペットと比べて高価であることや、培地付きフィルムは、使い捨てペトリ皿と比べて高価である、という問題点がある。
[その他]
研究課題名:有機物連用畑における微生物資材の併用試験
予算区分 :国補(高度土づくり技術確立推進事業)
研究期間 :平成8年度
研究担当者:内山知二、因野要一
発表論文等:電子ピペット,ATP測定器,培地付きフィルムを組み合わせた微生物簡要計数法、
第92回日本土壌肥料学会関西支部会講演要旨、1996.
目次へ戻る