- [要約]
- 5℃低温とフィルム(LDPE)包装の組合わせによる1/2カットキャベツの鮮度保持期間は5~7日である。貯蔵中の成分変化はショ糖/全糖割合の減少が著しい。ビタミンCは外葉部での減少が大きく、全体の成分減少パタ-ンと類似している。
兵庫県立北部農業技術センター・加工流通部
[連絡先]0796-74-1230
[部会名]流通利用
[専 門]食品品質
[対 象]野菜類
[分 類]指導
- [背景・ねらい]
- 消費者からは高鮮度の野菜が求められており、少家族化の中では重量野菜はより小単位の販売が望まれている。そこで、無カット及び1/2カット形態キャベツの収穫後の成分変化、呼吸特性を調査し、低温及びフィルム包装による鮮度保持効果を検討した。
[成果の内容・特徴]
- 夏季収穫キャベツの鮮度保持期間は、低密度ポリエチレンフィルム包装(LDPE0.03mm厚)と5℃低温保存を組み合わせる条件により、無カット形態(ホ-ル)では2週間程度、1/2カット形態では5~7日間である(表1)。
- 収穫後の呼吸量は、低温ほど少なく漸減する傾向を示す。1/2カット形態は無カット形態に比べて直後はほぼ2倍の呼吸量で、1週間後ではほぼ同量の呼吸量となる。品種やカット処理による呼吸量の高いものでは鮮度保持期間が短くなる(表1、2)。
- 全糖含量は保存温度が高いほど減少が著しく、ショ糖の減少割合は外葉部で著しく、中心部では温度に関係なく減少割合は少ない。外葉部では5℃でわずかな減少を示すのに対し15、20℃では減少率が大きい(図1)。
- ビタミンC(還元型)は全ての部位で保存温度が高いほど減少するが、外葉部での減少割合が大きい。外葉部のビタミンC含量は保存中のキャベツの成分変化の代表指標として利用できる(図2)。
[成果の活用面・留意点]
- 重量野菜の産地側出荷調整技術として、5℃の低温とポリエチレンフィルム包装を組み合わせることにより、1/2カットキャベツの個包装流通にも利用できる。
- 鮮度保持効果としての成分変化の指標には外葉部のビタミンC含量及びショ糖/全糖割合の測定が有効である。
[その他]
研究課題名 :機能性フィルム等と温度管理を活用した野菜の高鮮度保持流通技術の確立
予算区分 : 国庫助成
研究期間 :平成8年度(平成5~7年)
研究担当者 :永井耕介、福嶋昭、小河拓也、中川勝也
発表論文等 :夏季収穫高原キャベツの部位別成分変化と鮮度保持、第44回日本食品低温保蔵学会大会、1996.
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