- [要約]
- イチゴ養液栽培における軽作業化を目的として、栽培管理作業を立ち姿勢とするために高床式の養液栽培装置で、市販の養液栽培装置よりも安価で自作可能なNFT式栽培装置を開発した。この栽培装置の作成に要する資材費は10a当たりで114万円程度である。
鳥取県園芸試験場・野菜研究室
[連絡先]0858-37-4211
[部会名]野菜・花き
[専 門]農業施設
[対 象]いちご
[分 類]普及
- [背景・ねらい]
- イチゴ栽培は収穫作業、古葉の摘除など中腰での作業が多く、腰痛などの悩みが多い。そのため、作業姿勢を立ち姿勢に改善するため、高床式の養液栽培装置とし、しかも、市販品より安価で自作可能なNFT方式の養液栽培装置を作製した。
[成果の内容・特徴]
- NFT栽培装置の栽培槽を支える架台は、幅40cmで、支柱は直径19mmの鉄パイプを間隔150cmとし、全体の傾斜を1/60~1/100で槽の高さは70~90cmとする(図1)。
栽培槽は使用済みの発泡スチロール製トロ箱を用いる。トロ箱の大きさは縦40cm、横30cm程度で短辺の両端を切断して高さ4cmとする。架台の上に波板トタンを置き、その上にトロ箱を並べ、架台の鉄パイプと十字金具で挟むようにして固定する。その上に黒マルチ、黒寒冷紗を敷き、さらに発泡スチロール板でふたをし、栽培槽全体を幅60cmのシルバーマルチで被覆する(図2)。
- 培養液は原液を液肥混合器を用いて自動的に希釈して調製し、ポンプを用いて循環する。培養液の濃度はEC 0.8~1.2ms/cm、pH 6.0~6.5を目安に管理する。
- 栽培槽のふたとした発泡スチロール板に条間22cm、株間25cmで5cm角の植穴をあけ、苗のクラウン部に幅5cm、長さ20cmのスポンジを巻き付けて定植する(図2)。
- 本装置の作成に要する資材費は約114万円程度である(表1)。
[成果の活用面・留意点]
- 導入にあたっては、事前に水質検査を必要とする。
- 導入の規模によって培養液タンク、ポンプの大きさを変える必要がある。
- 培養液のpHとECは1~2週間に1回程度点検する。
[その他]
研究課題名:寡日照地帯における施設果菜類のCO2 施用高床式栽培による高位生産・軽作業化技術の確立
予算区分 :地域重要新技術
研究期間 :平成7年度(平成5~7年)
研究担当者:竺原宏人、藤井信一郎、森本康史
発表論文等:なし
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