- [要約]
- キャベツのセル成型苗の草丈は、育苗培地の施肥量(N0~150mg/l)や育苗中の液肥追肥回数(週1~2回)の調整、昼夜温差(DIF)の減少、ウニコナゾールPやジベレリンなどの生育調節剤によって制御できる。
兵庫県立中央農業技術センター・農業試験場・園芸部
[連絡先]0790-47-1117
[部会名]総合研究、野菜・花き(野菜)
[専 門]栽培
[対 象]葉茎菜類
[分 類]研究
- [背景・ねらい]
- キャベツ栽培では、セル成型苗を利用した全自動移植機の導入が進んでいる。全自動移植機を利用する場合、苗や胚軸が伸びすぎると正常な植え付けができず、収量・品質の低下をきたすことが多い。こうした状況を回避するためセル成型苗の草丈を制御する技術を確立する。
[成果の内容・特徴]
- 育苗培地の施肥量を窒素成分で 0~150mg/l、追肥を窒素100ppm程度の液肥週1~2回の間で調整することにより草丈が制御できる。施肥量あるいは液肥追肥回数が少ないほど草丈は小さくなり、培地施肥量N0、追肥週1回の場合、施肥量N150mg/l、追肥週2回の場合に比べて70%程度に抑制できる(表1)。
- 昼夜温差の調整により、胚軸長や節間長が制御できる。昼夜温差が大きいほど伸びやすく、夜間暖房により茎の長さは無処理の60%程度に抑制できる(表2)。
- 生育調節剤を処理することにより、草丈は制御できる。ウニコナゾールP 5ppm液の本葉1枚時期、トレイ当たり15ml処理の効果が高いが、状況に応じて濃度2~10ppmの範囲で、草丈を無処理の60%程度に抑制できる(図1)。
また、ウニコナゾールPにより草丈が抑制されすぎた場合、定植の1週間前までにジベレリン(GA3 )50~100ppmを処理すると、草丈は約15%回復する(図2)。
[成果の活用面・留意点]
- 施肥量を減少すると苗の重量が小さくなる。苗重量の低下は生育の遅れや収量の低下につながる場合があるため注意する。
- 昼夜温差による草丈調節では、生育速度は気温の高低に左右されるため、草丈と生育速度とは別に考えねばならない。
- ウコニナゾールP、ジベレリンは現在キャベツへの登録がないため、使用には登録を待たねばならない。
[その他]
研究課題名:野菜産地の維持形成のための機械化、軽作業化による安定生産技術体系の確立
- 重量野菜の機械化作業体系の確立 -
予算区分 :国庫助成(地域基幹)
研究期間 :平成8年度(平成6~10年)
研究担当者:竹川昌宏、大西忠男
発表論文等:キャベツセル成型苗の徒長防止のための生育調節剤利用、兵庫県農業技術
センター研究報告、第44号、1996.
昼夜温差が野菜苗の胚軸および幼茎伸長に及ぼす影響、園芸学会近畿支部
第1回研究発表会発表要旨、1996.
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