- [要約]
- 黒毛和種肥育牛に自家配合飼料を給与し、肥育成績、枝肉成績及び飼料費について検討した。増体量も良く、枝肉成績では皮下脂肪も薄く、胸最長筋面積も大きかった。また、飼料費の節減可能となり、差益も増加した。
岡山県総合畜産センター・大家畜部・肉用牛科
[連絡先]0867-27-3321
[部会名]畜 産
[専 門]動物栄養
[対 象]肉用牛
[分 類]普及
- [背景・ねらい]
- 黒毛和種肥育においては、枝肉規格における価格差が大きいこと等により、肉質向上、売り上げ価格の上昇等を期待して、肥育期間の長期化、出荷体重の増大が見られる。しかし、必ずしも肉質の向上には、つながっていない。肥育期間の延長が生産費の高騰も手伝って肥育経営を圧迫している。そこで、産肉特性に適した出荷月齢と濃厚飼料の配合割合(自家配合)について検討した。
[成果の内容・特徴]
- 黒毛和種去勢牛を用い、自家配合した飼料で、肥育期を4期にわけて、DCP、TDNを調整して、生後26カ月齢(以下、Ⅰ区)、28カ月齢(以下、Ⅱ区)、仕上げの肥育成績を比較した。(表1)
- Ⅰ・Ⅱ区とも増体は良かったが、Ⅱ区がⅠ区よりやや優れていた。(表2)
- 飼料のDCP摂取量はⅡ区で、前期、後期で多かった。TDN摂取量もDCPと同様の傾向であった。粗飼料の比率もⅡ区が、全期間を通じて多かった。(表3)
- 冷と体重量はⅡ区が、455.8㎏と28カ月齢出荷でも十分な枝肉重量が得られた。また、ばらも厚く、ロース芯面積も両区とも大きかった。(表4)
- 肥育に要した飼料費は、自家配合した場合が最も安く、全て配合飼料を購入したものが最も高く、その差は20%低減から25%の増加があった。(表5)
- BMSNO.が高いほど肥育前期の増体は緩やかで、生後16カ月齢から20カ月齢に上昇し以後、緩やかに下降させる発育パターンが明らかになった。(図1)
[成果の活用面・留意点]
- 飼育管理は、生後15カ月齢まで、粗飼料を十分に食い込ませ、生後12カ月齢から15カ月齢でのDGを0.85㎏程度にし、急激な増体を抑制し、16カ月齢から20カ月齢で最高のDG(0.95㎏程度)になる発育パターンにすることが、高い上物の牛肉生産につながる。経済性については、出来るだけ、単味飼料の利用を図ることが必要と思われる。
[その他]
研究課題名:黒毛和種去勢牛の肉質向上技術の確立
予算区分 :県単
研究期間 :平成7年度(平成4~6年)
研究担当者:塚本章夫
発表論文等:論文名、岡山総畜セ研報、6号、1995.
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