- [要約]
- 豚の分娩時刻を調整するため、飼料の給与方法を分娩予定7日前から、1日1回給与に変更したところ、午後7時及び10時給与で大半が午前6時から午後6時の間に分娩を開始する。
京都府畜産研究所・中小家畜部
[連絡先]0773-47-0301
[部会名]畜 産
[専 門]飼育管理
[対 象]豚
[分 類]普 及
- [背景・ねらい]
- 動物の分娩は、深夜から早朝に起こることが一般的で、家畜で、ある豚も同様である。
- 夜間における分娩は、飼養者の精神的、肉体的負担が大きく、事故率は高くなるため子豚生産性向上の阻害要因ともなっている。分娩時の子豚の損耗防止と労力軽減のため、飼料の給与方法を変更して、分娩時刻を昼間に制御するとともに、人的負担を軽減する簡易自動給餌器の作製を検討した。
[成果の内容・特徴]
- 分娩7日前から飼料給与回数を1日2回から1回に、また、給与時刻を午後7~10時に変更することで分娩時刻を制御できる(表1)。
- 一般的な1日2回(9時及び17時)給与での昼間(6時~18時)分娩率が30.2%に対し、1日1回では、19時給与で78.6%、22時給与で100%と向上する(表1)。
- 自動給餌器による22時給与では、自動給餌器作動に反応するまで、日数がかかるため、昼間分娩率が60%と低下した。
- 昼間分娩の向上に伴う飼育者の看護により、生産頭数に対する哺育開始頭数の割合(乳付率)は向上する(表1)。
- 夜間給餌を可能にするため簡易自動給餌器を作製し、その経費は6頭同時給与式で1頭当たり約1.9万円である(表2、3)。
[成果の活用面・留意点]
- 分娩直後からの子豚の観察看護が可能になり、生産性向上につながる。
- 自動給餌器の場合、給餌設定時刻に確実に摂取させるため、照明との連動や人間の声音の再生等を行うことが望ましい。
[その他]
研究課題名:夜間飼料給与による豚の分娩時間調整技術
予算区分 :府 単
研究期間 :平成8年度(平成5~7年)
研究担当者:佐々木敬之、杜下秀樹、荒田好彦
発表論文等:飼料給与方法による豚の昼間分娩誘発効果、第63回日本養豚学会大会講演要旨、1994.
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