- [要約]
- ノシバ11系統を用いて系統間比較を行い、P188を短期造成に適した系統として選抜した。また、ノシバの植え付け法として5cmの深さで植付けると定着率が高く、施肥は緩効性の肥料を2倍量用い、植え付ける土壌を畑土とすると生産量は最も多くなる。
山口県畜産試験場・大家畜部・草地飼料科
[連絡先]08375-2-0258
[部会名]畜産
[専 門]栽培
[対 象]野草類
[分 類]普及
- [背景・ねらい]
- シバ草地は、一度造成すれば永久草地としての利用が可能であるが、造成に長期間を要し、人力による作業が主となることから、短期間に省力的に造成する技術を開発する必要がある。そこで、短期造成に適したノシバの系統を選抜し、また、シバの生育に適した植え付け方法を検討する。
[成果の内容・特徴]
- 供試ノシバ11系統の増殖能力を比較するため、葉色による葉密度のフラクタル次元値(F値)を佐々木ら※ の方法により算出した。最もF値が高く増殖能力が高いと認められた系統はP188である。
- F値の推移は系統により違いがみられ、F値の調査日毎の推移を主成分分析した結果、夏期にF値が高くなりその後低くなるP188とP352のグループ〔夏型〕と、夏期から秋期にかけてF値が高くなり、その後緩やかに低下していく高知1、鳥取および大龍のグループ〔秋型〕などに分類される(図1)。
- 土壌条件別のシバの生育状況の違いを調査した結果、どの土壌においても定着したが、1cmの高さで刈り取った原物量は、畑土が最も多かった(表1)。
- 植え付け時の施肥量および肥料の種類の検討では、緩効性の肥料を使用した場合の定着率は施肥量にかかわらず全て定着したのに対し、速効性の肥料を使用した場合は定着が悪くなり、特に標準の2倍量を施肥した場合は定着しなかった(表2)。
- 植え付け時の深さによる定着率の違いを調査した結果、植付けから100日目の定着率は、1cmと3cmに比べ、5cmで高い(表3)。
[成果の活用面・留意点]
- ノシバ優良系統を増殖し、荒廃農用地におけるシバ型放牧地整備に種苗供給を行う。
※ 佐々木寛幸・柴田昇平・畠中哲哉(1994):利用目的に応じたシバ(Zoysia japonica)の系統評価手法の開発 草地試研報 49:17~24
[その他]
研究課題名:シバ草地を基盤とした肉用牛の繁殖・肥育一貫生産技術の体系化
予算区分 :地域基幹
試験期間 :平成8年度(平成6~10年)
研究担当者:太田壮洋
発表論文等:
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