イタリアンライグラスの晩播きにおける収量性低下とその対策


[要約]
温暖地の場合、イタリアンライグラスを12月下旬までに播種すれば10月下旬播きの70%程度の収量が確保できる。品種によっては播種期が遅れた場合でも、播種量を増すことで収量の低下を防ぐことができる。
  山口県農業試験場・経営作物部・牧草育種研究室
[連絡先]0839-27-7021
[部会名]畜産
[専 門]栽培
[対 象]牧草類
[分 類]指導

[背景・ねらい]
 不良天候による夏作の刈遅れや稲わら収集に手間をとられ、イタリアンライグラスの適期播種を逸するケースがある。そこで、播種期による収量変動を確認し、晩播きした場合に品種および播種量がイタリアンライグラスの収量に及ぼす影響について検討した。

[成果の内容・特徴]

  1. 早生品種のワセユタカを用いた場合、11月5日から12月20日までの播種期で84.5~117.7kg/aの合計乾物収量が得られ、10月21日播き対比で63~77%の収量が確保された。春播きした場合は10月21日播き対比で30~57%の収量であった(表1)
  2. 11月25日に標準量を播種した場合、3番草までの合計乾物収量は、早生種ではワセユタカ、ワセアオバ、中晩生種ではワセキング、晩生種ではヒタチアオバ、トップが比較的多収であった(表2)
  3. 11月25日播きにおける播種量の多少による収量の増減程度は、品種により傾向が異なり、ミユキアオバ、タチワセ、マンモスB、ヒーロー、エースは600g/a播きが、400g/a播きに比べて10%以上の増収を示した(表2)

[成果の活用面・留意点]

  1. イタリアンライグラスの温暖地での晩播き対策として本試験の成果は活用できる。
  2. 寒冷地では晩播きに伴なう収量低下が本成果より著しいことが予想される。

[その他]
 研究課題名:イタリアンライグラス晩播きにおける安定生産技術の確立
 予算区分 :単県
 研究期間 :平成8年度(平成5~7年)
 研究担当者:小橋健、中村照臣
 発表論文等:なし

目次へ戻る