- [要約]
- 覆い下茶園から摘採された生葉の保管時、保管装置内空気を冷却循環させ温湿度管理することで、茶含水率の均一性向上や重量減の縮小が図られ、製茶品質は生葉コンテナで保管したものと比べ明らかに優れる。
京都府立茶業研究所・製造課
[連絡先]0774-22-5577
[部会名]茶業
[専 門]機械
[対 象]工芸作物類
[分 類]研究
- [背景・ねらい]
- 覆い下茶園から摘採された生葉(以下覆い下原葉という)は、保管中の重量減や保管部位による含水率格差等が製茶品質に大きく影響することから、現在の生葉保管方式では十分な品質保持効果を期待できない。
- このため、機内空気の冷却循環により茶葉の水分保持と冷却を同時に行う装置を開発し、覆い下原葉保管時の鮮度保持効果について検討した。
[成果の内容・特徴]
- 開発した生葉保管装置は、水冷の熱交換機から保管容器下部を通過した冷風が、保管容器内の茶葉を冷却し、ダクトから送風機を経て、再び熱交換機に送られる装置であり、設定機内温度に連動させ運転する(図1)。
- 試作装置内湿度は、顕熱変化中の冷却と仮定した場合の推定湿度と同様に推移し、生葉投入時の外気湿度より高く保たれる。温度も外気温の影響を受けず設定温度付近に維持され、良好な保管環境が実現される(図2)。
- 保管後の茶葉は、含水率減少割合や保管部位による含水率の格差が小さくなり、夜間を含め18時間程度保管する場合の重量減は4%以内に止まる(表1) 。
- 本装置で保管した生葉から製造したてん茶の製茶品質は、生葉コンテナで保管したものと比べ明らかに優れ、品質全般に新鮮みを有する(表2)。
[成果の活用面・留意点]
- 覆い下茶園から摘採された製茶原料に代表される、生葉含水率が高く、保管中の品質低下が発生し易い良質原料の保管に適用できる。
- 装置製作に当たっては、保管容器及び通風部周辺を外気と断熱する必要がある。
[その他]
研究課題名:空気循環式生葉管理装置の開発
予算区分 :府単
研究期間 :平成8年度(平成7~8年)
研究担当者:村上宏亮、和泉秀明、牧 英樹
発表論文等:循環冷却式生葉管理装置の品質低下防止効果、茶業研究報告、第82号(別冊)、1995.
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