- [要約]
- 干拓地の大区画圃場において、緩効性肥料、施肥播種機及び同機に装着可能な農薬散布機を用いて乾田直播を行い、乗用管理機、農業用無人ヘリコプタ、コンバイン体系で10a当たりの収量が 550kg以上、圃場作業が3時間以内で実施できる。
山口県農業試験場・経営作物部・普通作物研究室
[連絡先]0839-27-0211
[部会名]総合研究、作物生産(夏作物)
[専 門]作業
[対 象]稲類
[分 類]研究
- [背景・ねらい]
- 大区画圃場が整備され、経営規模の拡大化が模索されており、水稲、麦類及び露地野菜を組み合わせた輪作機械化省力栽培技術体系による経営の安定化が求められている。
- このため、整備された水田において、水稲の乾田直播栽培技術体系を組み立て、普及定着を図る。
[成果の内容・特徴]
- 瀬戸内沿岸干拓地の 111aの大区画圃場で組立実証試験を行った成果は次のとおり。
- 緩効性被覆尿素肥料を播種時に窒素成分で10a当たり約14kg施用したが、減水深が5cm程度と大きいにもかかわらず穂肥は不要である。また、稈長、葉身長も適正な範囲にあり、倒伏の発生もない。
- 施肥播種機に農薬散布装置を装着し、水田の初中期害虫防除剤を播種時に同時散布すれば、ウンカ類等の初中期害虫の防除は必要としない。
- 乗用管理機に液剤又は粒剤の農薬を散布できる装置を装着し、除草剤を散布したが、効果のふれは殆どなく、効率的ある。
- 収量は、全刈り収量の結果から10a当たり 557kgと地域の平年の平均単収 480kgを上回り、収量水準が高く、食味値も高い。
- 10a当たりの作業時間は圃場作業時間では 3.0時間、延べ作業時間では 4.4時間で行うことができる。
- 現地実証地区において乾田直播栽培の取り組みを行う農家が年々増加し、栽培面積も拡大している。
[成果の活用面・留意点]
- 施肥播種機は麦用に使用されているドリルシーダ等を活用できる。
- 初中期害虫防除剤は散布機がない場合には出芽前に散布してもよい。
- 表1~表5 [具体的データ]
[その他]
研究課題名:地域基幹農業技術体系実用化研究(水稲乾田直播を基幹とした水田輪作技術)
予算区分 :国庫補助
研究期間 :平成8年度(6年~10年)
研究担当者:中田榮一郎、藤岡正美、中司祐典、末兼正倫、久保喜昭、井上興、河村俊和
発表論文等:山口県農畜産関係試験研究成果発表会
目次へ戻る