- [要約]
- 4~9カ月齢の黒毛和種離乳去勢子牛の濃厚飼料採食速度は採食開始時が早く、徐々に遅くなる。チモシー乾草を不断給与しながら濃厚飼料を1日2回給与してTDN充足率105%量を満たす給与時間は体重に関わらず概ね15分である。
京都府碇高原総合牧場・家畜部
[連絡先] 0772-76-1121
[部会名] 畜産
[専 門] 飼育管理
[対 象] 肉用牛
[分 類] 研究
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[背景・ねらい]
- 離乳時から市場出荷までの飼料給与技術の適否は、子牛の市場評価を左右する重要なポイントであるが、農家では子牛の体重測定が困難であるため経験的に定量給与が行われ、発育不全や過肥の子牛を生産する原因となっている。そこで、子牛の濃厚飼料採食行動を調査し、給与時間により採食量を調整する育成方法を検討して、時間制限給与が可能な給餌装置を開発することにより省力的で生産性の高い育成技術の確立を図る。
[成果の内容・特徴]
- 4~9ヵ月齢の離乳去勢子牛(体重130~300kg)を5日間を1クールとして1頭飼(延25頭)及び2頭飼(延20組)において、チモシー細断乾草を不断給与し、朝夕2回濃厚飼料(TDN69%、DCP12%)を給与すると、濃厚飼料採食速度は採食開始時が速く、徐々に遅くなる(図1、2)。
- 同じ採食時間における採食量は体重の大きい子牛ほど多く(図3)、採食開始後20分までの採食量は体重に関わらず1頭飼と2頭飼で差はないが、20分以降では2頭飼が多い(図4)。
- 濃厚飼料採食量調査成績から期待DG 1.0kgで定量給与時のTDN充足率105%量を満たす給与時間を求めると、良質なチモシー細断乾草を不断給与しながら1日2回濃厚飼料を給与する場合、体重に関わらず1回当たり概ね15分である(表1)。
[成果の活用面・留意点]
- 給与時間により濃厚飼料採食量を調整する時間制限給与法の基礎資料として活用できる。
- 採食量調査に基づき時間制限給与実証試験を実施して発育への影響を調査中である。
[その他]
研究課題名 : 時間制限給与による群飼離乳子牛の発育改善
予算区分 : 府 単
研究期間 : 平成9年度(平成7~9年)
研究担当者 : 林 道也、黒田洋二郎、安藤嘉章
発表論文等 : 時間制限給与による離乳子牛の発育改善、京都碇高総牧試研報、17、1996.
飼料摂取行動を活用した黒毛和種子牛の新育成技術の確立(Ⅰ報)、第75回近畿地区連合獣医師大会要旨、1997.
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