- [要約]
- 雑草によるイタリアンの収量低下は,多量播種で軽減できるが,少量播種し除草する方が収量は高い。播き遅れた場合は、多量播種し除草しない方が収量が高い。アイオキシニルの2.25g/a処理で除草できる。
広島県立畜産技術センタ-・飼養技術部
[連絡先] 08247-4-0331
[部会名] 畜産
[専 門] 雑草
[対 象] 牧草類
[分 類] 研究
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[背景・ねらい]
- 近年、イタリアンライグラス(以下イタリアン)圃場に雑草が混生し収量や家畜の嗜好性が低下する問題が多発し、その防除対策が必要となっている。しかし、イタリアンに対する雑草害やその防除法に関する研究蓄積は少ない。そこで、イタリアンの播種量と播種時期を異にした場合の雑草の影響と,アイオキシニルの除草効果と薬害について調査した。
[成果の内容・特徴]
供試品種はタチワセで、混在した雑草は密度比でホトケノザが47~63%、ハコベが 9~22%、オオイヌノフグリが9~10%である。なお、ここで言う年内有効積算温度は5℃を基準に播種翌日から12月31日までの日平均気温(最高最低平均)を積算したものである。
除草区では播種約1カ月後に、アイオキシニルを茎葉処理した。
- 収量は、早播き(年内有効積算温度337.5℃)で播種量を150g/aとし除草した区が、全処理区中もっとも高い(図1)。
- 早播きでは、雑草の混在でイタリアンの収量が低下するが、イタリアンの播種量が多いと被害が少ない(図1)。
- 中播き(年内有効積算温度244.5℃)では、300g/a播種した場合、除草区と無除草区の収量に有意差(5%)はない。また、除草すると播種量(150及び300g/a)が異なっても収量は変わらない(図1)。
- 遅播き(年内有効積算温度131.6℃)では、除草により収量が低下する。また、除草、無除草にかかわらず300g/a播きの方が150g/a播きより収量が高い(図1)。
- アイオキシニルは薬量2.25g/aでは薬害を生ずることなく除草できる(図2,3)が、6.75g/aでは薬害で収量が低下する(図1)。
[成果の活用面・留意点]
- アイオキシニルは,イタリアン用の除草剤としては未登録である。
- 雑草がイタリアンの収量に及ぼす影響は、雑草群の草種構成が異なれば違った結果が予想され、雑草ごとのデ-タの蓄積が必要。
[その他]
研究課題名 : イタリアンライグラスの雑草害に関する研究
予算区分 : 県単
研究期間 : 平成9年度(平成4年)
研究担当者 : 佐原重行、森永万治、樋高義信
発表論文等 : アイオキシニルがイタリアンライグラスと雑草に及ぼす影響、広島県立畜産試験場研究報告 9号、1993.
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