- [要約]
- 農家グループ直売所の魅力は、農家同士や消費者との交流、高齢者や女性の参加可能なこと等にある。しかし、直売所では品揃えの不足や役員への負担等が問題点となっており、施設栽培や加工の導入、役割分担等の対応策が必要である。
和歌山県農業試験場・栽培部
[連絡先] 0736-64-2300
[部会名] 営農
[専 門] 経営
[対 象]
[分 類] 指導
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[背景・ねらい]
- 農産物直売所はその活動を通じて地域農業の活性化が期待される。今後一層の発展・普及を図ることをねらいとして農家グループ直売所の魅力・問題点とその対応策を農家のアンケート調査から明らかにした。
[成果の内容・特徴]
ここでとりあげた農家グループ直売所は生活改善グループや高齢者グループ等が農業改良普及センター等の指導を受けて、自主的に運営している直売所で、県北部紀ノ川流域(都市近郊)に立地し、参加農家数が4戸から39戸、年間販売額が3千万円までの小規模な直売所10店舗である。
- 生産者グループのリーダーからの回答によると、直売活動を通じて参加農家の生産・販売意欲は向上していることがみとめられる(図1)。農家グループ直売所に生産者が参加する主な魅力は、「農家同士の交流が深まる」、「消費者の生の声が聞ける」、「高齢者や女性が参加しやすい」、「自給農産物の余剰が販売できる」、「規格や数量に拘束されずに出荷できる」等にある(図2)。
- これらの魅力に比べると指摘割合は低いが、問題点として「品揃えの不足」、「当番や役員の負担が大きい」、「他地域の直売所との競合」等があげられる(図3)。
- これら問題点の対応策として次のことが考えられる。
①生産者の生産意欲や加工への関心が高まっていること(図1)から、施設栽培の導入や加工品の開発についての情報収集や技術習得等を通じて品数を豊富にする。
②生産者組織内の役割分担を進めることで、特定の当番や役員に負担がかからないように合意形成を図る。
③他の直売所への関心の高まり(図1参照)を直売所間で連携する組織づくりに誘導し、競合問題を回避する。
[成果の活用面・留意点]
和歌山県内にはこうしたグループ直売所の他にJA直売所、町村直売所がある。本成果は、農家グループ直売所に参加する農家を対象としたアンケート調査結果に基づいている。
[その他]
研究課題名 : 紀北地域における野菜産地の生産・経営対策
予算区分 : 県単
研究期間 : 平成9年度(平成8~10年)
研究担当者 : 辻 和良
発表論文等 : 和歌山県における農産物直売所の現状と課題,農業経営通信No.192,1997.6
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